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木ダボで継ぐDIY シンプルな回覧板受け

 

我が家の郵便受けは玄関建具に備わっている小ぶりのタイプとなります。それゆえ、角2(A4書類サイズ)の封筒は半分に折らないと入りません。それでも防犯等を考えると妥当な大きさなのではないかと思っています。

角2の封筒は半折りになるものの通常郵便であれば何の問題もないのですが、回覧板は厚紙のバインダーファイルタイプであるため郵便受けに入りません。そのため、毎回ポリ袋に入れてドアノブにかけてくれています。そんな状況にいつも申し訳なく思いながらも、これまでやり過ごしてきました。

ある日、別の用事でたまたま物置を覗いたとき、以前購入して余っていた細い角材をみつけました。それを見たとき、ふと、「格子状の回覧板受け」をつくれるのではないかとの思いが沸いてきたのです。そこで、まずはCADで検討してみることとしました。

 

木ダボとホゾ継ぎを使った回覧板受けDIYのご紹介

 

まずはCADにて【 回覧板受け 】を検討してみます

 

私が住む自治体では、A4サイズの書類を厚紙のバインダーファイルに挟んだ状態で班内を順にまわしていきます。そこでCAD上では、ゆとりのある大きさの「回覧板受け」にするためA3サイズ(赤枠)を基準にして検討してみました。

余りの角材、18×18×1000ミリが1本と36×21×1000ミリが1本。

追加購入した角材は18×18×910ミリを2本と30×18×910ミリを2本。

ご覧のように、購入店舗が違うと木材のサイズが異なることはよくあります。しかし、今回は残材の利用も目的の一つですので多少のサイズ違いはアクセントとしてそのまま取り入れたいと思います。

 

回覧板受け部品のカット

 

CADで検討する際は残材のサイズを元に行っています。しかし、同じサイズの木材は無かったため、短めの910ミリを基準にサイズを変更してカットしています。

裏庭にて古いベンチを作業台として活用しています。鋸のガイドは端材の木材を利用し、ベンチの天板の隙間に木材のカットラインを合わせ鋸の刃が隙間の中を動くようにするとカット作業が楽になります。

作業のポイント

下の写真のように、材料が動かないようにするストッパーがあるとカット作業がスムーズに行えます。余分な部分を切り落とす際は作業台の端でカットしますが、今回のように切り落としたほうも全て使用する場合は、カットの終盤で木材が割れたり、地面に落下して破損することも考えられますので、ご注意ください。

 

 

 

 

ほぞ継ぎ(片胴付き)

 

今回の回覧板受けの材料は大きく分けて3種類となります。上の写真の一番上から縦フレーム、前後の連結フレーム、横フレーム。その中で縦フレームと横フレームの取り付け部分に「片胴付きホゾ継ぎ」を加工してみました。

 

上の図に縦フレームと横フレームのホゾの形状を表しています。ホゾの中でもシンプルな形状であることが分かります。理想としてはホゾのみで縦フレームと横フレームがしっかり噛み合うことが望ましいのでしょうが、さすがにそこまでの加工技術がありませんので、接合に関しては木工ボンドを使用することを前提にしています。

ほぞ継ぎ加工のケガキ

今回、ホゾ継ぎを行うのは横フレームの中で手前側にくるフレームの2本と縦フレームの5本になります。

横フレームには溝をほり、縦フレームは片胴付きの形状の段付きに加工します。横フレームには上に21ミリ厚の角材、下に18ミリ厚の角材、縦フレームは18ミリ角となりますので、縦フレーム(横フレームと交わる部分)の半分9ミリを切り取るようにしています。

横フレームには21ミリ厚 18ミリ厚いずれの角材にたいしても、幅18ミリ 深さ9ミリの溝を加工しています。

 

ほぞ継ぎ溝の切り込み

縦フレームの段付き加工については鋸ガイド用の端角材を添えてノコで加工しています。横フレームの溝加工については、ケガキのわずか内側を意識して下の写真のようにノコで切り込みを入れています。

 

ホゾの仮組 【裏側から見た様子】

切り込みが終わったら、ノミで溝の部分を除去していきます。溝の隅の部分をきれいにしているときに知らず知らずに鑿で溝をつぶしていたようです。そのため、下の写真のようにホゾのはめ込み部に隙間が発生しています。

 

ホゾの仮組  【正面から見た様子】

裏面からはホゾ継ぎ部の隙間が目立ちますが、正面から見る分にはさほど違和感がないことがわかるでしょうか。

今回の回覧板受けの横フレームと縦フレームをビス止めにて組んでも何の問題もありません。しかし、今回はシンプルでさっぱり感ある仕上がりにしたかったので、ホゾ継ぎを行っています。お世辞にもキレイといえないホゾ継ぎの仕上がりではありますが、外観全体の印象としては隙間が目立つ裏側からのぞかない限りは、それなりにキレイにできたのではないかと思っています。

 

ほぞ継ぎの魅力

ビス止めによる組立とちがい、角材がそのまま交差することなく仕上がりがスッキリとしています。構造的に裏から覗けないようなところであれば、ホゾの継ぎ部に多少の隙間があっても正面からは割りとキレイに仕上がることを実感しました。

 

 

木ダボの取り付けと仮組み

 

木ダボを使った継ぎ加工は今回が初めてとなります。先日、食器棚の解体を行った際、直交する合板の継ぎに木ダボが多用されていることを改めて知りました。

場所によっては木ダボを3本ほど連続で使い、木工ボンドと併用してしっかりと固定しているようでした。自分で既製品の食器棚を解体してみたことで、木ダボによる接合部の強度がかなり高いことを知るいい機会となっており、是非自分でも木ダボを使ってみたいと思っていました。

ダボ錐で穴加工

下の写真のダボ錐を使い穴をあけ「前後の連結フレーム」に木ダボを打ち込んでいます。定規を使い角材の上下左右の中心位置にダボ錐の先端を合わせて加工しています。

 

木工ボンドでホゾ継ぎの固定

下の写真にあるホゾ継ぎ部は、この時点で木工ボンドにて接着固定しています。前後の連結フレームには木ダボに木工ボンドを塗って打ち込んでいます。

 

突き合わせ面の直角度が超重要

上の写真の右側にあるような、「ダボを打ち込んで他の部材に接続する部材」を切断するときは細心の注意が必要です。切断面のわずかな角度の狂いが致命傷となりかねません。

そこで、鋸ガイドを使用したり、スライド丸ノコなどでキレイにカットすると、1ランク上の綺麗な仕上がりとなります。

 

 

「木ダボ マーキングポンチ」 のすすめ

横フレーム 前後の連結フレームいずれも、定規を使って中心位置をだして加工したのですが、微妙にズレが生じていました。

加工後に知ったのですが、実は木ダボ用のマーキングポンチがあるようです。価格はかなり安いようですので、これから木ダボを使った加工を行う方は「木ダボ マーキングポンチ」を使ってみてはいかかがでしょうか。

 

仮組みの様子 【正面】

正面のホゾ継ぎした格子部は木工ボンドで固定してありますが、それ以外の木ダボによる繋ぎ部分は軽く差し込んだ状態です。

 

仮組みの様子 【側面】

木ダボを軽く差し込んだ状態でも、仮組したフレームが崩れてしまうようなことはありません。

この仮組した状態で塗装を行っています。今回は自宅外装のアルミ建具のカラーにあわせ”ブラック"で塗装しています。今まで木材の塗装に使用してきたナチュラルカラーと違い、ブラックでは元々の木の色と極端に違うため、重ね塗りが必須となります。

 

塗装と木ダボの修正

 

今回はこれまでザグリ等に使ってきたダボ錐のサイズに合わせ、8ミリの木ダボを使用しています。わたしが使用しているダボ錐の長さと木ダボの長さがマッチしていないようなので、木ダボをカットして使用しています。

木ダボを打ち込ん後にカットしています

もともと木ダボには、ダボ穴に打ち込みやすいように端面に面取りをしているのですが、長さを調整するために木ダボをカットしたため、面取り部がなくなり角張っています。

 

鉛筆研ぎで木ダボの面取り

試しに、鉛筆研ぎを使ってみました。木ダボの突き出した部分があまりに短いようですと研げないのですが、私のダボ錐では9ミリ深さのダボ穴が開くようなので、突き出し部が8ミリくらいになるようにカットしています。

 

鉛筆削りで面取り完了

もちろん、カッターナイフ等で木ダボの面取りをすることもできると思います。もしも、鉛筆削りがありましたら試してみてはいかがでしょうか。簡単に素早く面取りできますので作業が楽になりますよ。

 

 

外壁にフレームを取り付ける作業

 

最初に仮組みの状態で取り付け予定場所に回覧板受けをあててみて、左右上下の位置を確認します。

下フレームの取り付け

あらかじめ下フレームに開けていたザグリと下穴に直接コンクリートドリルを差し込みインパクトドライバーにてALCボードに下穴を開けます。

ステンレスコースレッドをALCボードに低トルクにセットした充電ドライバーを使ってねじ込みます。

 

上フレームの取り付け

念のため、もう一度仮組みして上フレームの位置を確認し、ふたたび仮組みしたフレームを取り外し、下フレームと同じ要領にて上フレームを取り付けています。

 

木ダボと部品どうしを木工ボンドで固定

 

ここでやっと木工ボンドをつけて木ダボと横フレームを接着固定しています。

前後の連結フレームを接着固定

最後に、木ダボの付け根やダボ穴周りに異物や突起が無いかを確認してから、木工ボンドを前後の連結フレームのダボ周りと端面に塗布してから、横フレームに差し込みます。

 

フレームの最終組み立て

あらかじめ組立ていた正面の格子部を取り付けて最終形状となります。

 

組立完了後 【横から見た様子】

 

最終タッチアップ

 

布テープ付きマスカーにて養生してから、最終タッチアップをおこなっています。

養生をしてから重ね塗り

外壁への取り付け作業にて回覧板受けが汚れたことと、さらに「色をしっかりと出すため」最終の重ね塗りを行っています。

重ね塗り回数は、最初の工程から数えると5回以上になります。

もしも、木の質感を活かし木目を演出したいときは、2回から3回くらいの重ね塗りでも良いと思います。

塗装の仕上げのポイント

塗料は一度に厚く塗ることはできません。ですから、手間はかかりますが、根気強く重ね塗りを行いましょう。色をしっかり付けたいときは最低でも5回は塗ってみて下さい。

 

重ね塗りの注意点

重ね塗りをする際は、前に塗った塗料が乾いてから、次の塗料を重ねていきます。

 

完成した回覧板受け

回覧板受けを取り付けた玄関の外観

重ね塗りを徹底したおかげで、一見すると金属製かと思えるほどしっかりと色がついています。アルミ玄関ドアと調和がとれた仕上がりに満足しています。

 

角材を使ったDIY 回覧板受け

こう見えて、木製です。水性塗料のブラックをひたすら重ね塗り(7~8回)しています。アルミ建具の玄関ドアと比べても見劣りしない色具合だと思います。

 

ネームプレートを追加

玄関ドア横にあるビルトインタイプの郵便受けと間違えないように、あくまで回覧板のみを受けるための物であることを表示してみました。

ステンレス製の継ぎ手をベースとして、そこに"回覧板受け"と表示したテプラを貼っています。

 

まとめ

 

木ダボによる継ぎは、ホゾ継ぎの難易度にくらべると、それほど高いものではないようです。そうはいっても、完璧に仕上げられたわけではないのですが。

今回、細い角材を使ったホゾ継ぎに挑戦してみたのですが、やはり難しいですね。ホゾのみによるしっかりとした継ぎを実現するには、ホゾ幅を決める鋸による切り込みが非常に大切な工程になるようです。

鋸の刃幅を意識し、なおかつ、ケガキ線のやや内側を切り、もしも、はめ合いがきついときは鑿で少しづつ削って調整すると良いかと思います。

ダボ継ぎはダボ穴の位置決めが最重要といえます。ダボ穴をあけるときのガイドや木ダボ用のマーキングポンチを試してみるべきでした。ダボ継ぎはビスによる固定に比べると継ぎ工程までの準備に手間はかかりますが、仕上がりはキレイだし、木工ボンドと併用すると強度的にもかなりしっかりしたものになります。

 

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