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断熱効果UP アイデアDIY 二重天井編

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「快適な居住空間を作るには、どうしたらよいだろう?」

古民家で暮らし、こんな考えに更けている人は少なからず、いるのではないかと思っています。快適な居住空間とは、「寒さをしのぐことができること」が、非常に大事だと私は考えています。

寒さをしのぐには、部屋の隙間をなくし、部屋の断熱効果を高めること。これにつきます。一方、家全体で考えると、床下と屋根裏は、むしろ換気して、湿気対策を行うことが重要です。

今回は、「室内なのに、外気が入りすぎる。」 そんなつくりの古民家の座敷をリノベーションします。

 

スタイロフォームとポリカーボネートを使って古民家の断熱効果UP! 二重天井方式でリノベーション

 

高すぎる天井 夏は涼しいが 冬は暖かい空気が上に逃げる

どうして、このように天井を高くしたのか、その理由は定かではありません。

現代の高断熱住宅であれば、さほど問題ではないのでしょうが、断熱対策が不十分な古い住宅では、天井が高く、なおかつ隙間があるようでは、暖かい空気はどんどんと逃げてしまいます。

また、隙間があるということは、当然、寒い外気が室内に入ってくるということです。この寒い室内環境を改善するために行ったのは次の三つです。

改善策 1

一つは、既存天井に断熱材を施工すること

以前、雨漏りがありましたので、万が一雨にぬれても大丈夫なようにスタイロフォームという発砲材の一種を使用しています。

改善策 2

土壁の隙間をシールして断熱材を追加して板壁に仕上げること

改善策 3

天井をもう一つ新設して、二重天井とすることです。

 

断熱対策(改善策1と改善策3)の概要

下記の図には対策1と対策3の説明になります。

対策1では、スタイロフォームという非常に軽い発砲材を、断熱材として天井板の室内側にビス止します。

対策3では、非常に高い天井をスタイロフォームを追加した状態で残し、暖気が逃げるのを防いで暖房の効率を高めたり、冷房の効率を高めることを目的として、既設の天井よりも低い位置にもう一つの天井を追加します。

すきま風対策と二重天井のプラン
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天井にスタイロフォームを施工

スタイロフォームとは発砲材の一種であり、断熱材です。非常に軽いものですので、施工は極めて単純に、ビスで軽く固定する方法をとっています。

本来でしたら、もしも、スタイロフォームを天井の断熱に使用するのであれば、スタイロフォームを取り付けたあとに、天井板で覆うのが定石かと思います。

しかし、今回は別に二重の天井を追加施工する予定ですので、スタイロフォームのカバーを省いています。その代わりに、スタイロフォームが、多少でも木材に馴染むように、木の色に近い塗料を塗っています。

 

スタイロフォームの施工例

天井板を支える竿縁(さおぶち)と竿縁の間に、竿縁とほぼ同じ厚みのスタイロフォームを隙間なく埋め込むような形に仕上げています。

もともと、天井板には多くの、抜けた「節跡」があり、隙間風の原因となっていました。それで、天井一面にスタイロフォームを敷き詰めることで、「節跡の穴を塞ぐ」ことと、天井の厚みを増し、断熱効果を高めることを施工目的としています。

スタイロフォームで天井を断熱
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陳列されたスタイロフォーム

下の写真は、近くのホームセンターに陳列されたスタイロフォーム(デュポン・スタイロ株式会社)の様子です。

スタイロフォーム(デュポン・スタイロ株式会社)
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類似した商品として、

・スノーフォーム(ダイナガ化成株式会社)

・カネライトフォーム(カネカケンテック株式会社)

・ネオマフォーム(Asahi KASEI 旭化成建材株式会社)

・フェノバボード(SEKISUI 積水化学工業株式会社)

があります。

スタイロフォームに塗料を塗り ビズ止め施工

下の写真は竿縁(こげ茶色)の間に、スタイロフォーム(水色)に茶色の水性ペンキを塗ったものを隙間なく敷き詰めた様子です。スタイロフォームをまずは、屋外で基本寸法の幅に、丸鋸を使用してカットします。

竿縁は完全な等間隔ではないため、たまに、スタイロフォームが竿縁にせって、入らないことがありました。そんな時は、鋼尺をガイドにして、カッターナイフで少しずつスタイロフォームをカットしました。写真では殆どわからないと思いますが、一枚のスタイロフォームに数本のビスを打っています。

既設天井に施工したスタイロフォーム(塗装)
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ちなみに、上の写真で、横方法に伸びている角材が二重天井の「天井骨組み」(竿縁)となります。

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断熱効果アップを目的に二重天井の施工  めざすはシック&モダン!

「天井を二重にしたい」という思いは、かなり以前からあったのですが、なかなか良いアイデアが湧かず、保留していました。

最初は、既設天井から腕を下げて、新しい天井を吊るす方向で考えていたのですが、床から天井まで2800mmくらいありますので、「困難な作業になるであろう」ということは、簡単に想像がつきます。

それから、天井板には、わたしのお気に入りである中空ポリカーボネート板を使いたいし、出来れば、天井骨組みの上に中空ポリカーボネート板を乗せるようにしたいと考えていました。

天井骨組みを吊るすような構造では、私の思いを実現することは難しいので、行動に移せずにいたのです。そして、やっと湧いてきたアイデアが下の図です。

 

ポリカーボネートとは

座敷の 二重天井 最終案アイデア

「中空ポリカーボネート板」は大変便利であり、私のお気に入り材料です。そんな中空ポリカーボネート板ですが、唯一ともいえる「難点」としてあげられるのは、カットの難易度がそこそこ高いことです。

そこで、中空ポリカーボネート板を、極力 ”カットしなくて済む” ような使い方を、検討している様子です。

中空ポリカーボネートの施工プラン
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リノベーションした二重天井の構造概略

市販の中空ポリカーボネート板の定尺は 「長さ1820mm 幅910mm」(希望のサイズでカット販売しているショップもあります。)定尺の中空ポリカーボネート板をカットせず、そのまま配置できないかを検討した結果、

部屋の端のほうで、わずかに寸法が足らないことが分かりました。(CADを使うと、実寸にて配置検討ができます。)

そこで、その解決方法として考えたのが、わずかに中空ポリカーボネート板が不足している端のところに、板を入れて、天井幅を調整しました。

二重天井の中空ポリカーボネート板端部の処理
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二重天井のレイアウト A-A断面 拡大図

下の図をご覧いただくと、中空ポリカーボネート板は「載せているだけ」だということが、お分かりいただけると思います。

ただし、下の図で角材(ピンク)をよく見ると、「断面のカタチ」が違うのにお気づきでしょうか?

「載せているだけ」とは言っていますが、中空ポリカーボネート板の片側は、必ず角材に「はめ込む」ようになっています。角材のくぼみ形状の加工は「電動トリマー」を使用しています。

二重天井の骨格と中空ポリカーボネート板の施工
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電動トリマーで加工した角材

中空ポリカーボネート板を「差し込むための溝」を加工して、水性塗料を塗り、そのあと乾燥させている様子。

中空ポリカーボネート板を差し込む溝を加工
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簡単、載せるだけ構造を選択

天井二重化の主役である、中空ポリカーボネート板の固定方法は「載せるだけ」を選択しています。瓦の補修は終了しているものの、座敷は雨がひどい時に雨漏りの心配があるため、念のために天井裏をすぐにメンテナンスできるように、ビスによる固定ではなく半固定「はめ込み式構造」となっています。

また、使用材料の材質も雨に強いものを選んでいます。天井断熱材はスタイロフォームという雨に強い発泡材であり、新規天井の天井板には中空ポリカーボネート板を選択。万が一、ポリカーボネート板が雨漏りでぬれてしまっても、すぐに拭き取り、手入れできるように、「載せるだけ構造」を選んでいます。これも雨漏り対策の一つです。

 

骨組みは防腐剤入り塗料で、古民家に馴染ませています

今回は、ブラウン色の中空ポリカーボネート板を使用しています。塗料は防虫・防腐剤入りの水性塗料「ウォルナット」色を使用しています。材料は杉の野地板です。野地板は安いので価格面では魅力的ですが、肌が荒いため、通常は化粧板には適していません。

しかし、今回は中空ポリカーボネートを受ける板をたくさん必要だったので、野地板に電動鉋をかけて、滑らかな木肌に仕上げています。

 

電動鉋をご使用になるときの注意点

電動鉋は非常に便利ですが、削りカスが勢いよく飛び散ります。ですから、ご使用になる場合は、使用環境に配慮が必要です。

それから、電動鉋の購入をご検討されている場合は、是非、削りカスを回収するための「袋を取り付けられる構造」のものがよいでしょう。

 

天井骨組みに使用する野地板(中空ポリカーボネート載せ)
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下の写真では、縦方向に走っている角材が竿縁です。竿縁と竿縁の間には、上の写真にある板を竿縁の内寸法にカットして入れて、トリマーで溝を加工した角材(CAD図内のピンク)に下からビズ止めしています。

ビスはカラー(茶ブロンズ)ステンレスビスを使用していますので、あまり目立たない仕上がりになります。

中空ポリカーボネート板と骨組みをダークブラウンで統一
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天井灯は、既設天井から吊るしています。

下写真では古い蛍光灯を設置していますが、後にLEDライトに交換しています。

既設天井に天井灯のシーリングローゼットを取付け
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中空ポリカーボネート板は追加工なし、「 載せているだけ 」

中空ポリカーボネート板は竿縁に対して直角に載せています。下の写真からも、中空ポリカーボネート板の筋目が確認できると思います。

下の写真の幅が広い板は、野地板を電動鉋で仕上げたものです。この板の中央で中空ポリカーボネート板を突き合わせて繋いでいます。(正確には角材の溝に中空ポリカーボネート板を差し込んでいます。)

天井骨組みに中空ポリカーボネート板を載せている様子
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壁・床の間の仕上げ

今春、壁紙を貼る予定です。出来上がりましたら写真をアップします。

座敷 天井・壁の仕上げ

壁紙・エアコン・LEDシーリングライト
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座敷 床の間の仕上げ

床の間の様子
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部屋の壁紙はすべて張り終えました。

 

壁・床の間編もあります

 

おすすめポイント

  • 断熱効果アップ
  • 中空ポリカーボネート板でモダンな和室へ
  • 天井材の乗せ掛け構造でメンテナンスが楽
  • 適正な天井高で空調の効きが良くなる

 

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まとめ

これまで、行ったDIYのなかで、構想に一番時間がかかったので、かなり思い入れが大きな作品です。

ポリカーボネートは非常に耐熱性も良好です。それでも、私が紹介したように天井材として中空ポリカーボネート板を使用する場合は、暖房機の選択には気を付けるようお願いします。私のおすすめはエアコンによる暖房です。

火気を使うもので、熱気が真上にどんどん上がる石油ストーブや薪ストーブの使用は避けるべきでしょう。

ファンヒーターであれあば、石油ストーブほどリスクは高くないと思いますが、理想はエアコンによる暖房でしょう。

中空ポリカーボネート板は非常に軽い素材ですので、天井板に、かなり適しているように思います。クリアの中空ポリカーボネート板を使用して、照明を中空ポリカーボネート板より上に取り付け「間接照明のように」するのも面白いかとおもいます。

この記事が「ほんのり豊かに、快適に暮らす」ためのヒントになりましたら幸いです。最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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マイペース派で、「変人」に憧れる管理人のアイボックです。必要は発明の母といわれるように、暮らしに直面する問題を一つ一つクリアする事をやっていたら、些細なものからちょっといいアイデアと思えるものまで出来ていました。そのときは必死にやっていて、気づいてなかった。いつの間にかDIYが好きになっていたようです。