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部屋に付着したニオイを消す方法 中古住宅のニオイに困ったら試してみて

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中古住宅を購入てから家のニオイに悩まされていた私は、これまで素人なりに試行錯誤を重ねてきました。そして、気が付いたら家のニオイが気にならないレベルまでにいつの間にかたどり着いていたようです。

中古住宅を購入された方のなかには、私と同じように住宅のニオイで悩まされいる人がいるのでないでしょうか。

そんな家のニオイでお困りの方へのアドバイスになるよう、私の体験からの学びとニオイ問題のスペシャリストの論文から学びを織り交ぜてお伝えしたいと思います。

 

中古住宅や古い家のニオイでお困りですか? 家に付着した嫌なニオイを消す方法をご紹介します。

 

家のニオイが気になるときの対処法

一口に消臭と言ってもいろんな消臭法があるようです。ここでは「におい・かおり環境学会誌」に寄稿された研究者の論文から学んでみたいと思います。

ニオイの問題を解決するには、まずは臭いはどこから、どんな種類のニオイが発生しているのかを調べることからはじまります。

そして、ニオイの問題を解決するには、次の三つのテーマごとに取り組むと良いそうです。

臭気対策の三つのテーマ

① 臭いの発生を抑制する(古い家の畳や壁紙を新品に交換するなど)

② 臭いが伝わる経路を遮断する(エアーカーテンなどで臭いの拡散を抑える)

③ 不快度を低減する(芳香剤、脱臭装置などでニオイ環境を改善する)

また、臭いの問題を解決するとき、以上の三のテーマを実践しながら、あわせて環境への負荷を小さくすることも心がけたいものです。

 

引用元:におい・かおり環境学会誌 47(4), 280-295,2016 室内環境における臭気対策の進め方 村上 栄造 著

 

テーマ別のポイント

① 臭いの発生を抑制する

これは、臭いが広がらないように悪臭の元を封じ込めるという考えだそうです。たとえばニオイがきついものを密閉された容器の中に保管するといったイメージです。

中古住宅を購入後に、前のオーナーが使っていた畳を入れ替えて新品にしたり、臭いが染みついた壁紙を剥して新品の壁紙に交換するなどの対策を指しています。

今も家のニオイで困っているかたというのは、こういった対策はすでに取られているのだと思います。

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② 臭いが伝わる経路を遮断する

ニオイが発生しているものの上にフードをつけて絶えず排気することでニオイが広がらないようにする。これはどちらかというとキッチンの換気扇に近いイメージです。

あるいは、空間を仕切ることでニオイが広がらないようにするといった手法です。(エアーカーテンなど)

③ 不快度を低減する

テーマの①とテーマ②を実践しても十分な効果がなかった場合に、どのようにしてニオイの悩みを和らげることができるかを紹介しています。

皆さんが知りたいのはきっとこの部分ですよね。

不快度を低減するには

臭いに対処するときの3つのテーマの中から、③の「不快度を低減する」について掘り下げてみたいと思います。

まずは、「不快度を低減する」ための手法としてどのようなものがあるのか、脱臭方法とそのしくみについて研究者から学んでいきましょう。

換気法

まず最初に、ごく当たり前な部分ではあるのですが、順に整理していきます。いちばん原始的な方法として、気になるニオイを部屋の空気を入れ替えることで解決する手法です。

自然換気

自然の力のみを利用した換気でニオイを除去する方法

私の実例 経路遮断と屋内換気

以前、私は寝室のニオイが気になりエアーサクセス(オゾン式脱臭機)をタイマーで稼働させていました。そのため起床後は部屋を閉めていたのですが、なかなか改善しませんでした。

仮説と検証を重ねた結果、どうも隣家のトイレの臭突からニオイが屋根裏に侵入していることが原因だと確信しました。その後は侵入経路と考えられる3つの押し入れの中にそれぞれ消臭剤、それから出窓と内窓の間にも消臭剤を配置。

そして、起床後は出入り口を開放し「屋内換気」することでストレスなくすごせるようになりました。(屋外からは臭気が侵入するため窓は開けることはできません。)

 

機械換気

ファンを利用してニオイを強制的に除去する方法

ちっと堅苦しい表現となっていますが、第一種換気(機械給気と機械換気を併用)、第二種換気(機械給気と自然排気口)、第三種換気(自然給気と機械排気)というように吸排気のやり方の組み合わせがいろいろあるということです。

例えば、トイレの窓をちょっと開けて換気扇を回すなど(第三種換気)

屋根裏の機械換気

私の寝室のような事例では、屋根裏に換気扇を設置する「機械換気」も有効だと思います。あるいは屋根裏にエアーサクセス(オゾン式脱臭機)を設置することも検討していますが、屋根裏への配線工事が必要なため断念しています。

 

吸着法

吸着法は物理的にニオイを吸着する方法と、化学的にニオイを吸着する方法に分けることができます。

物理的なニオイの吸着

いちばん身近な存在では、炭(備長炭など)を消臭剤として使うやり方です。

活性炭やゼオライトには小さな無数の孔があり、表面積が大きいためニオイを孔に閉じ込めてニオイを除去する方法

化学的なニオイの吸着

機能性活性炭といったもので、下水処理やし尿処理に使用されています。酸性や・アルカリ性物質等を添着した多孔質物質により、酸化や中和といった化学的な方法によりニオイを除去します。

 

吸収法

霧のように霧化した微細な液を噴霧して空気中のニオイを取り除く方法です。

液分散

アンモニアやホルムアルデヒドのように水に溶け込みやすいニオイの元に効果的な方法です。化学的吸収剤を含んだ微細な霧を大気中のニオイの元に直接噴霧して吸着除去する方法なので、人への安全性を確認する必要があります。

 

感覚的消臭法

これは、一般的によく使用されている、芳香剤、消臭剤、脱臭剤、防臭剤といった馴染みのもので、噴霧式と置き型があります。

【長所】…比較的に簡単に隠ぺいや中和効果にて部屋の消臭が行えます。壁、天井、床へのタバコ臭やペット臭に対応できます。

【短所】…ニオイの発生量が多いときや少ないときなどの状況にあわせて、芳香剤や消臭剤の濃度を調整することが困難であること。

隠ぺい(マスキング)

ニオイを芳香剤などを使いやわらげる方法です。

中和

ニオイを芳香化合物などの消臭剤で中和反応させて、元の悪臭レベルよりも下げる方法です。

 

酸化法

活性酸素を(広義ではオゾンを含む)用いて臭気物質を酸化分解する方法です。

活性酸素発生のメカニズム

酸素分子に強力なエネルギーを与えると酸素分子結合が強引に切断される。そのとき周囲にある水素原子と結合しヒドロキシラジカル(-OH)を生成します。ヒドロキシラジカルは科学的に不安定で反応性が高い状態であるため、安定している原子や分子から電子を一つ奪って酸化することで安定しようとします。

 

オゾン式

放電またはオゾンランプ(紫外線の主波長:約185ナノメートル)点灯で発生させた気相オゾンを臭気物資と接触させて酸化分解する方法です。

【長所】…オゾン酸化法の長所は、空気中の酸素が原料となり、その強い酸化力でニオイの元を酸化分解できることです。(ただし、アンモニアに対する効果は小さい) 室内に直接噴霧することで壁、天井、床の付着臭に対応できます。

【短所】…オゾン自体は有害であるということです。また、放電により有害な窒素酸化物の発生を伴います。

窒素酸化物の人体に対する作用

二酸化窒素は細胞内で強い酸性作用を示して細胞を傷害するので、粘膜の刺激、気管支炎、肺水腫などの原因となる。

一酸化窒素については血管拡張作用を持つことなどが明らかにされたほか、神経伝達物質としても作用することが判明した。

ウィキペデアより

 

・エアーサクセスジャパン(テルモにOEM供給) エアーサクセス

   消費電力:1.85W

・富士通ゼネラル プラズィオン DAS-303K(金属酸化触媒で使用後のオゾンを分解)

   消費電力:弱7~10/強12~14/急速40W

などが該当すると思います。

 

 

 

 

プラズマ式

高電圧放電により発生させたヒドロキシラジカル(‐OH)、オゾン(O₃)などの活性酸素で臭気物質を酸化分解させる方法。ただし、プラズマ空間は放電部で発生するため、臭気が放電部を通らないと反応しません。(活性酸素を延命させた技術を除く)

オゾン脱臭装置では気相オゾンを発生させるために放電しているのに対して、プラズマ脱臭装置では臭気物質を直接分解するためにプラズマを放電していて、同時にその際に発生した気相オゾンの酸化力も利用しています。

【長所】…ヒドロキシラジカル(-OH)やオゾン(O₃)などの酸化力で臭気物質を酸化分解できることです。

【短所】…放電は高額であり、消費電力も大きいためプラズマ空間の大きさは臭気物質の処理量にたいして十分でない場合が多く。また、オゾンや有害な中間生成物の発生を伴う可能性があります。

・SHARP プラズマクラスター除菌脱臭機DY-S01 (光触媒脱臭フィルター付き)

   消費電力:強11W/中5W/おやすみ2.2W

などが該当すると思います。

 

 

光触媒式

光触媒に紫外線を照射し励起させるヒドロキシラジカル(-OH)やスーパーオキシドアニオン(-O₂⁻)といった活性酸素が光触媒表面に生成し、その強い酸化力で臭気物質を分解除去する方法です。

【長所】…有害なオゾンを発生させずにヒドロキシラジカル(-OH)などの酸化力で殆どの臭気物質を酸化分解できる。さらに紫外線に殺菌ランプを使用すると光触媒フィルタ表面の殺菌効果が得られる。

【短所】…光触媒は表面反応であるため臭気物質が接触しないと脱臭効果がありません。また、有害な中間生成物の発生を伴うため後処理フィルタ等が必要になります。それから、定期的に紫外線ランプを交換する必要があります。

注意点

一般家庭でも消毒剤としてよく使われるエタノールの蒸気を光触媒装置で処理すると有害なアセトアルデヒドを発生します。ですから、アルコール系消毒剤、殺虫剤、塩素系洗剤などの微粒子が漂っている空間では光触媒装置を止めて有害ガスが発生しないように注意が必要です。

 

・Kaltech KL-W01 光触媒・除菌脱臭機

   消費電力:強40W/弱35W/静音33W

・SUNSTAR QAIS-Air-03

   消費電力:標準17W/静音16W

などが該当すると思います。

 

 

私の個人的な感想

私はこれまで中古住宅のニオイに悩み、あれこれと使って試してみました。そして、ようやくニオイに苛立つことことなく平穏に暮らせるようになっています。

気になるニオイはもちろん根本消臭が基本ではありますので、上記の消臭法の中で中古住宅に最適なのは悪臭物質を酸化分解する「酸化法」が適していると思います。酸化法のなかにも「オゾン式」、「プラズマ式」、「光触媒式」があり、それぞれに家庭用家電があります。

私は「オゾン式」の家電を使用しています。そして、現在も「感覚的消臭法」に属する消臭芳香剤も使っています。ただし、消臭を目的というよりは「好みの香りを楽しむ」ための芳香剤という位置づけが強いと思っています。

部屋の消臭で魅力的な家電は

今回、消臭法の違いについてあらためて調べてみて、私が魅力的だと感じたのは「光触媒式」の家電です。あくまでカタログ比較によりますが、室内の空気の消臭性能が秀でているように感じます。しかし、良い面ばかりではありません。価格はかなり高価であるようです。それから消費電力が他の方式よりも大きいので使用時間が長いようですと若干気になるところです。

私の結論:家に付着したニオイに有効なのは

結論:家に付着したニオイに効果的なのは「オゾン式脱臭機」に軍配が上がると思います。

なぜならば、「プラズマ式」の特徴として臭気物質を放電部のプラズマ空間で直接分解しますので室内の空気には有効ですが、壁や天井に付着したニオイには効果的だとは考えにくいと思います。

また、「光触媒式」も表面反応であるため臭気が光触媒に接触しないと効果がないため、壁や天井に付着したニオイを取り除く目的には適していないと考えます。

 

まとめ

この記事は中古住宅を購入し、壁紙も張替え、畳も交換したけどもなぜか家のニオイが気になるというかた向けに書いています。

私の経験と研究者の論文より家に付着したニオイを何とかしたいのであれば、「オゾン式」の脱臭機をおススメします。しかし、オゾンの高い脱臭効果は魅力なのですが、オゾン自体が人体に有害であるため使用上の注意を守ってお使いください。

ちなみに、私がオゾン式の脱臭機 エアーサクセスを使いはじめたときは「オゾン臭」に違和感を感じていました。(慣れもあるのか、現在は違和感なく使用しています。)

同じオゾン式でもプラズィオンであれば、金属酸化触媒で使用後のオゾンを分解してくれるので安心です。

しかし、この記事のテーマである「部屋に付着したニオイを消す」ことを考えたとき、我が家の悪臭がひどかった和室での実績を考えると、エアーサクセスをおススメします。おそらく、プラズィオンでも十分効果があっただろうと思っています。

「だめもとの実験」のつもりで24時間フル稼働で2年ぐらい和室に放置していたのですが、その理由として、エアサクセスの消費電力が小さいことと、ほとんど無音の状態(たまにプシューと気付かないくらいの微かな音がしています。)であることも選考の理由です。

それから、自分が生活をする部屋ではなかったために24時間つけっぱなしという使い方ができ、結果的にたまたま部屋のニオイがとれ、十分に生活できる状態まで改善できたのでした。(以前、私の寝室でエアーサクセスを使用したときは、タイマーを使って留守中に作動させる使い方をしていました。)しつこいようですが、寝室に使うならプラズィオンをおススメします。

壁や天井に付着したニオイを取り除くことが目的ではなく、単純に部屋の空気の脱臭を考えるのであれあば、価格は高いものの脱臭性能の高さから光触媒式も魅力的だと思います。

追記:家に付着したニオイ問題を解決するのは、たとえオゾン式脱臭機を使ったとしても長期戦になると思います。あきらめずに続けてみて下さい。

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