皮膚科専門医のアドバイス
化粧水についてQ&A
スキンケアについて「Q&A形式」にて一緒に学んでみませんか?
アンサー部分は「皮膚科専門医の著書」より引用または加工してご紹介します。
Q1.化粧水の本来の目的とは何ですか?
A:化粧水さえつけていれば十分保湿できていると思っているとしたら、残念ながらそれは間違いです。
そもそも、化粧水の本来の目的は肌の水分補給と肌全体を整えることです。
化粧水は肌をしっかり潤し、保湿するものと思っているかたがたくさんいらっしゃるようです。男性でも化粧水だけでスキンケアをされているかたも多いようです。
それゆえ、化粧水をたくさん肌に浸透させようと
・化粧水を含ませたコットンで長時間パックする。
・大量の化粧水をバシャバシャ使う。
・手でパッティングする。
これらのすべては間違った肌の保湿方法なのです。
化粧水の本来の目的は、実は保湿することではなく、水分補給と次に使う乳液やクリームがまんべんなくスムーズに肌全体を整えることなのです。
Q2.肌の保湿を高めるために化粧水はどのように使ったら有効的ですか?
A:肌の角質の水分量は一年を通して変動があります。冬場は水分保持能力が低下して水分が蒸発しやすいため、化粧水で水分を補うことはとても重要です。化粧水はそのほとんどが水分で出来ているため肌の水分を補うのに有効です。
しかし、お風呂上りを想像するとわかりやすいのですが、水分だけでは時間が経つと肌が乾燥してきます。ですから、保湿するには水分の蒸発を抑制するために油脂成分が不可欠となります。
つまり、しっかりと保湿するには乳液やクリームも必要なのです。
A:理想としては、化粧水と乳液あるいはクリームの2つを使った方が良いでしょう。
なぜなら、乳液をいきなり塗るよりも、その前に化粧水を塗った方が、肌の摩擦を極力少なくし乳液をスムーズに塗ることができるのです。結果として肌の負担が減ります。
さらに、化粧水は角質を柔軟にする効果があります。そのため化粧水をつけてから乳液やクリームを塗ったほうが、乳液やクリームがより浸透し保湿効果がアップします。
また、もしどうしてもあれこれ塗るのが面倒という方は、保湿力のあるオールインワンか乳液がいいでしょう。ただし、ひとことに乳液といっても水分や油分の割合はメーカーにより違いがありますので、実際に肌につけてみて使用感を確認してみてください。