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ポリフェノールと加齢臭対策

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ポリフェノールから連想されるものといえば、赤ワイン、チョコレート、コーヒー、お茶などがありますね。ポリフェノールはなんとなく体に良いそんなイメージを抱いている人が多いことでしょう。私もそんな一人なのですが、あまりにも漠然としたイメージだけ刷り込まれているのですが、その実態についてはよくわかりません。

そこで、ポリフェノールとはどんなものか、そして、加齢臭対策としてポリフェノールは有効であるのかも含めて調べてみました。

【はじめに】 本記事では、複数の文献等を引用しています。そのため、食品の代表的なポリフェノールの名称が違っていますが、複数のポリフェノールが混在しているものと理解しているため原文そのままにしています。

ポリフェノールは加齢臭対策に有効なのでしょうか?

 

ポリフェノールとは

大阪市立大学大学院生活科学研究科  本田 沙理、増田 俊哉 著

ポリフェノール、科学反応を基盤とする機能性物質 より引用、または加工して要約

ポリフェノールの定義は、芳香族環に2つ以上のフェノール基を有する物質です。化学反応、特に酸化反応を基盤にした機能が期待できるものは、すくなくとも2つのフェノール基が共役関係にあることが必要です。

植物はその生合成経路からさまざまなフェノール成分を蓄積しています。一方、植物性食品におけるフェノール成分は、渋みやえぐみの原因物質としてさほど有用な物質としていませんでした。

しかし、フェノール成分が示す多様な機能が徐々に明らかになるにつれて、健康成分として認識さるようになっています。

ポリフェノールはその構造的特徴から生体機能分子であるタンパク質などとの相互作用が起き、食品中のみならず生体系においてもさまざまな機能を発現します。

ポリフェノールが、※ラジカル種となる反応から開始される機能の代表例は抗酸化性です。

食品における主な抗酸化性は、特に酸化促進条件でない限り、食品中の不飽和脂質などの酸化されやすい成分の自動酸化速度の抑制(抗酸化)を指します。

※ラジカルとは

ラジカルは高分子重合反応など、化学反応の中間体として研究されてきました。しかし、ラジカル重要性は溶液の化学反応や大気や宇宙空間の化学反応だけではありません。

ある種のラジカルは植物や動物の体内でも発生し、生体内反応の中間体として極めて重要な役割を演じていることが分かってきました。

ラジカルは中性ラジカルとイオンラジカルに大別されており、

【中性ラジカル】…不対電子は非結合性軌道に存在し、容易に再結合により安定分子を形成する。

【イオンラジカル】…陽イオンおよび陰イオンラジカルの2種類が存在する。

陽イオンラジカルは分子の最高被占軌道から電子が1個抜けたものであり、他の分子に対し酸化力をもっています。

いっぽう、陰イオンラジカルは最低空軌道に電子一個が過剰に存在する化学種であり、還元力をもっています。

 

理化学研究所 副主任研究員、東工大大学院総合理工 客員教授 星野幹雄 著

ラジカルとは? より引用、または加工して要約

 

酸化されやすいポリフェノール

ポリフェノールは酸化されやすく、その性質のために高い抗酸化性や還元性、または酸化反応をともなう成分間反応により機能性を示します。

ポリフェノールが容易に酸化されることは、化学構造が変化することを意味し、ポリフェノール本来の機能も変化することを意味します。つまり、加工や調理方法しだいでポリフェノールを含む食品が期待したほどの機能を示さないといえます。

酸化とは

対象とする物質が電子を失う化学反応のこと。具体的には、物質に酸素が化合する反応、あるいは物質が水素を奪われるなどの化学反応である。

食物を室温に放っておくと徐々に色や味が変わってくるのも、酸化が原因のことが多い。また、摂取した食物が体内でエネルギーに変わるのも酸化反応であり、この酸化反応のために必要な酸素を体内に取り込み、生成物である二酸化炭素を放出している。    ウィキペディアより

 

酸化と活性酸素

活性酸素によって細胞が攻撃されると、細胞膜の脂質が酸化し、細胞で行われる「栄養と老廃物の出し入れ」が、スムーズに行えなくなります。また、細胞の核が損傷すると細胞が死滅したり、LDLコレステロールが酸化されると血管の老化を促進します。

健康長寿ネットより引用

このことから、活性酸素は「酸化」と密接な関係にあると言えます。

活性酸素と抗酸化能力

厚生労働省 e-ヘルスネット 活性酸素と酸化ストレス より引用、または加工して要約

大気中には、約20%の酸素が含まれています。ヒトを含め生物はこの酸素を利用して生命を維持しています。

酸素は外部からの刺激を受け、反応性の高い活性酸素に変化します。活性酸素は、細胞伝達物質や免疫機能として、働く一方、活性酸素の過剰な産生は細胞を害し、がん、心血管疾患、生活習慣病などをもたらす要因となります。

活性酸素とは

私たちが生命活動を営む上で酸素の利用は必須となります。活性酸素とは、呼吸によって体内に取り込まれた酸素の一部が、通常よりも活性化された状態になることをいいます。ヒトを含めた哺乳類では、取り込んだ酸素の数%が活性酸素に変化すると考えられています。活性酸素は体内の代謝過程において様々な成分と反応し、過剰になると細胞傷害をもたらします。

活性酸素の役割と作用

活性酸素は、過剰な産生あるいは酸化ストレスによる老化、がん、生活習慣病発症との関連が注目されがちですが、白血球から産生される活性酸素(スーパーオキシド・過酸化水素など)は、体内の免疫機能や感染防御の重要な役割を担います。また、細胞間のシグナル伝達、排卵、受精、細胞の分化・アポトーシスなどの生理活性物質としても利用されています。

 

抗酸化能力とは

活性酸素が生体内で常に産生されているにも関わらす、我々が体内の恒常性を維持できるのは、活性酸素から自己を防御する抗酸化防御機構が備わっているからです。

抗酸化防御機構は、活性酸素の産生を抑制したり、生じたダメージの修復・再生を促す働きを有しています。

 

酸化ストレス

活性酸素の産生が過剰になり、抗酸化防御機構を上回った状態を酸化ストレスといいます。通常、我々の生体内では活性酸素の産生と抗酸化防御機構のバランスが取れていますが、紫外線、放射線、大気汚染、たばこ、薬剤や酸化された物質の摂取などにより酸化ストレスが引き起こされます。

また、過度な運動やストレスも活性酸素の産生を促し、酸化ストレスを引き起こす要因となります。

注意

活性酸素は老化や生活習慣病の原因としてとらえがちですが、生命活動に欠かせないものですので、「活性酸素を取り除けば良い」という安易な考えは禁物です。

 

ポリフェノール酸化物の各種酵素への阻害機能について

多くのポリフェノール酸化物は元の機能が消失するか低下しました。一方、いくつかのポリフェノール酸化物については機能が増強する結果を得ました。

チロシナーゼ …チロシンを酸化し黒色ポリマー・メラニンを生成させる鍵酵素

ロスマリン酸(シソ科植物)によるチロシナーゼの阻害機能は皮膚の美白効果へつながります。

リポキシゲナーゼ …不飽和脂質の酸化を触媒する酵素

酸化オリゴマーのリポキシゲナーゼ阻害活性は非常に強く、リポキシゲナーゼは食品では酸化臭の原因、生体では炎症の引き金となります。

触媒とは

一般に、特定の化学反応の速度を速める物質で、自身は反応の前後で変化しないものをいう。    ウィキペディアより

キサンチンオキシダーゼ …尿酸を生成する酵素  痛風や高尿酸血しょう

カフェ酸の酸化物(CAFOXー1)はキサンチンオキシダーゼ阻害活性を示します。

α‐グルコシダーゼ(二糖類を単糖類にかえる)、 リパーゼ(消化酵素)

加水分解酵素阻害能

 

システイン(アミノ酸の一種)とポリフェノール

システインとポリフェノールとの成分間反応は、食肉色素ミオグロビンの鮮赤色の発色と維持にも有効です。

鉄イオンが還元状態のⅡ価で、分子状酸素を配置したオキシミオグロビンになると鮮赤色。いっぽう鉄イオンがⅢ価に酸化されると褐色に変化してしまう。

抗酸化性が高いとされるポリフェノールですが、その多くはオキシミオグロビンの酸化を防ぐことはできず、むしろ酸化を促進しています。

ところが、ポリフェノールによるメトミオグロビンの還元反応系に同量のシステインを共存させると(成分間反応)食肉色素ミオグロビン(ヘム鉄を含むタンパク質)の鮮赤色を維持することが可能でした。

 

ポリフェノールパラドックスとは

芝浦工業大学システム理工学部生命科学科   越阪部 奈緒美 著

ポリフェノールパラドックス生体利用と機能性の矛盾 より引用、および加工して要約

疫学調査や介入試験において、ポリフェノール類の摂取が心血管疾患の予防に効果的であることは明らかであり、 ” 吸収されにくい ” にもかかわらず  ” 明らかな有用性を示す ” という矛盾があることからポリフェノールパラドックスとして紹介されています。

ポリフェノールは易吸収性化合物【吸収率5~30%程度】(カテキン、イソフラボン、フラボノール、カルコンなど)と難吸収性化合物【~0.1%程度】(アントシアニン、縮合型タンニンなど)に大別されます。

これまで長い間、動物やヒトを用いた研究でみられるさまざまな効果は、抗酸化能によるものと考えられてきました。

しかし、食事やサプリメントによりポリフェノールを摂取した場合には、代謝により化学構造が大きく変化することにより、その抗酸化能はほとんど失われてしまうそうです。

それにもかかわらず、抗炎症・抗アレルギー作用、骨粗しょう症予防作用、視覚機能調整作用、認知機能維持作用などにおいて、ポリフェノール摂取の有効性が報告されています。

また、その摂取量につていも注意が必要のようです。flavan-3-olsまたはその構成成分を用いた用量反応性を検討したところ、食品から摂取可能な用量においては循環刺激作用およびエネルギー代謝抗進作用に関する作用が確認できました。

いっぽう、食品から摂取不可能な高用量では効果が消失するという現象を確認していることから、今後のポリフェノールの機能性研究においての課題のひとつとして、適切な摂取量を挙げています。

筆者は最後の「今後の検討課題」の冒頭部で次のように述べています。

われわれはこれまで20種類強のカテキン、フラボノール、フラバノン、アントシアニン、イソフラボン、単純フェノール、テアフラビン(緑茶カテキンダイマー)、プロシアニジン(エピカテキンオリゴマー)に属する化合物をマウスに同用量投与した後の循環刺激作用について比較したところ、活性発現には微細な化学構造の違いが大きく影響することが示唆された。

これらのことは、分子量や化学構造もさまざま8,000以上の化合物の集合体である ” ポリフェノール ” をひとくくりにして、その活性を議論することは妥当ではないことを示している。

 

ポリフェノールの種類

大阪市立大学生活科学部  中谷 延二、菊崎 泰枝 著

食品中のポリフェノールの抗酸化活性 より引用、または加工して要約

野菜や果実に多く含まれる赤色の色素であるアントシアニン、黄色の色素であるフラボノイドはポリフェノールの一種です。

また、果実の苦み物質であるナリジンはポリフェノールの一種でありフラボノイドに含まれ、フラボノイドは柑橘類に多量に存在しています。

そして、お茶に含まれるカテキン類もポリフェノールの一種であり、カテキン類はお茶の渋み成分です。

 

ポリフェノールは抗酸化物質のひとつ

厚生労働省 e-ヘルスネット  抗酸化物質 より引用、加工して要約

抗酸化性物質は活性酸素の発生やその働きを抑制したり、活性酸素そのものを取り除く物質のことであり、ポリフェノールは抗酸化物質のひとつです。

微量の活性酸素は人体に有用な働きをしますが、大量に生成された活性酸素は動脈硬化・がん・老化・免疫の低下などを引き起こします。抗酸化物質は活性酸素を取り除き、酸化の働きを抑えてくれます。

抗酸化物質には、体内で合成される体内合成抗酸化物質のほかに、ポリフェノールとカロテノイドがあります。

ポリフェノールの種類
ポリフェノールの種類 ポリフェノールを含む食品
アントシアニン ブルーベリーなど
イソフラボン 大豆
サポニン 大豆
セサミノール ゴマの成分が変化してできる
ルチン そば、イチジク
カテキン 緑茶の苦み成分のもと
タンニン 発酵茶(紅茶・ウーロン茶)

 

香辛植物に含まれるポリフェノール

大阪市立大学生活科学部  中谷 延二、菊崎 泰枝 著

食品中のポリフェノールの抗酸化活性 より引用、または加工して要約

香辛料は古くから抗酸化活性をもつこが知られています。特にシソ科、フトモモ科、ショウガ科、ニクズク科に強い活性をもつものが多く存在します。

香辛植物に含まれるポリフェノール
科目 ポリフェノール 香辛植物
シソ科 ロスマリン酸 ローズマリー、セージ、ハッカ、ペパーミント、オレガノ、マジョラム
シソ科 ロスマノール ローズマリー、セージ
シソ科 フェノール系のビフェニル化合物、フラボノイド タイム
ショウガ科 クルクミン ウコン
ショウガ科 ジアリールペンタノイド クルクミンよりリノール酸に対する抗酸化性が強い
キク科 クロロゲン酸類 ヨモギ

 

カルノシン酸 カルノソール

ポリフェノール、科学反応を基盤とする機能性物質 より

セージとローズマリーは同じシソ科に属し、共通のポリフェノールとしてカルノシン酸やカルノソールを含んでいることが知られています。

地中海性ハーブとして人気が高いセージやローズマリーの抽出物は抗酸化性が高く、なかでもローズマリーの抽出物は高温でも有効な抗酸化剤として利用されています。

カルノソールのキノン化合物を揚げ物の調理温度ともいえる160~170℃まで加熱すると、アルキル置換基部分が酸化される酸化物を生成すると同時にカルノソールを再生します。

つまり、セージ、ローズマリーのポリフェノールは単に酸化・抗酸化反応的条件で生体成分より速く酸化されるだけでなく、その後、分子間あるいは分子内双方での酸化還元反応を鍵反応として複雑な反応を繰り返しながら、抗酸化性を示すカテコール構造を回復し、抗酸化機能を発現します。

 

クルクミン

ポリフェノール、科学反応を基盤とする機能性物質 より

香辛料であるターメリックの黄色色素であり、カレーの色素でもあります。アーユルベーダや漢方の薬草ウコンの主要な薬理成分であり、その肝臓保護作用は古くから知られています。

不飽和脂質であるリノール酸エステルを酸化せさる実験系で抗酸化反応をおこなったところ、クルクミンは脂質のペルオキシラジカル反応し、さらに、脂質部分がディールズ_アンダー型の反応で環を形成して安定化した物質に変化することが分かりました。

 

セサミノール

農業および園芸     勝崎 裕隆 著

ゴマリグナン類の機能性 より引用、または加工して要約

リグナンとはアミノ酸であるチロシンやフェニルアラニンなどの生合成中間体であるシキミ酸から植物体内で生合成され、ポリフェノールと呼ばれる化合物群の一種です。

ゴマにはセサミンとセサモリンというリグナンが多く含まれ、セサミノールは食用油の製造工程でセサモリンから生成され、抗酸化性を示します。

いっぽう、セサミンやセサモリンは試験管内では抗酸化性を示しませんが、セサミンを経口摂取すると、血しょう、肝臓の過酸化脂質を低下させ生体内で抗酸化性を示します。

以上のことから、筆者が【最後に】の中で「ゴマ種子ではその効果は眠ったままで、体内で初めて効き始める神秘的な食品である。」と表現されているように、理解が難しい。

ちなみに、リグナンはポリフェノールと呼ばれる化合物の一種です。しかしながら、セサミンはフェノール基を持たないため、定義に照らし合わせ、セサミンをポリフェノールと呼んでいないようです。

ゴマグリナンの一種であるセサミノールでもゴマグリナンと同様に老化を抑制することが期待でき、セサミノールは血液をサラサラにする効果も報告されているようです。

 

ポリフェノールの分類

ポリフェノールパラドックス生体利用と機能性の矛盾 より

ポリフェノールは化合物であり、天然物のポリフェノールのみならず酸化防止剤として開発された酸化防止剤などの化合部を含みます。その数は天然物としてはこれまでに8000を超える化合物をポリフェノールとしており、フラボノイド類とその他に分類されています。

フラボノイド類

植物によって合成される多数のポリフェノール化合物です。

フラボノイド類の効能
フラボノイド類 ポリフェノール 食品 効能
フラボノール ケルセチン 玉ねぎ、ブロックリー 抗酸化作用、抗動脈硬化作用、血管弛緩作用、抗炎症作用
ルチン そば 抗炎症効果、血流改善効果
 
フロバノン ヘスペリジン 柑橘果皮 抗炎症作用、抗血管新生作用
ナリンゲニン 柑橘果皮 抗変異原性
 
イソフラボン ゲニステイン 大豆 抗酸化物質、抗血管新生作用
ダイゼイン 大豆 抗酸化作用
 
フラボン アピゲニン セロリ・ピーマン オートファジー
ルテオリン 春菊、セロリ 抗酸化物質活性、炭化水素代謝の促進、免疫系の調整
 
カルコン キサントアンゲロール 明日菜 緩下作用、利尿作用、高血圧抑制作用
 
アントシアニジン シアニジン ぶどう、ブルーベリー 酸化防止剤、ラジカル防止剤、循環器疾患と悪性腫瘍リスクの低減
デルフィニジン カシス 抗酸化物質
 
フラバノール(カテキン) エピカテキン 赤ワイン・カカオ 血圧上昇抑制作用、血中コレステロール抑制作用血糖値調節作用、抗酸化作用、老化抑制
エピガロカテキンガレート 緑茶

表右欄 はウィキペデアより

 

茶カテキン類の抗酸化活性

大阪市立大学生活科学部  中谷 延二、菊崎 泰枝 著

食品中のポリフェノールの抗酸化活性 より引用、または加工して要約

茶カテキン類の抗酸化活性
組成 構成比 活性の強さ 相対抗酸化能
エピガロカテキンガレート 60% 3.73
エピガロカテキン 20% 3.64
エピカテキンガレート 14% 1.36
エピカテキン 6% 1.00

※ 上表はラードに対する抗酸化性をAOM法(97.8℃)で調べたものです。

また、ラードだけでなく、サラダオイルや水中油滴型エマルジョンにおいても抗酸化効果が著しいことが確認されています。

 

単純フェノール類

フェノール環を少数持つ低分子加工物です。

単純フェノール類の効能
フェノール類 食品 効能
カフェ酸・クロロゲン酸 コーヒー 「体脂肪が気になる方に」「血圧が高めの方に」
ロスマリン酸 ローズマリー、しそ 花粉症の症状を緩和
没食子酸 没食子 食品の酸化防止剤
クルクミン ターメリック、ウコン 抗腫瘍作用、抗酸化作用、抗炎症作用

表右欄 はウィキペデアより

加水分解型(ピロガロール型)タンニン類

酸または酸素で加水分解されるタンニンです。

加水分解型タンニン類
ゼラニイン ゲンノショウコ(多年草)
オイゲニイン チョウジ(クローブ)

表右欄 はウィキペデアより

縮合型タンニン類

縮合型タンニン類の効能
縮合型タンニン類 食品 効能
プロシアニジン カカオ、赤ワイン 抗酸化作用、薬物代謝促進作用、肝損傷抑制作用、糖質代謝促進作用、脂質代謝促進作用、消化酵素への作用 ※1
テアフラビン 紅茶 血中コレステロール濃度の低減、がん細胞の成長、生存、転移を制御

※1 神戸大学大学院農学研究科 山下陽子、芦田均 著 プロシアニジンの機能性より

表右欄 はウィキペデアより

 

ポリフェノール配合石鹸と加齢臭

におい・かおり環境学会誌  滝口 厳、松岡 龍雄、泉 玲子、伊地智 節、柴田 浩志 著

ポリフェノール配合石鹸による中高年男性の加齢臭低減効果 より引用、または加工して要約

ここでは、2011年に行われた興味深い加齢臭低減効果確認試験についてご紹介したいと思います。

この研究の概要は、ウーロン茶エキス、甜茶エキス、緑茶エキス、柿渋エキスの4種類のポリフェノールを組み合わせた混合エキスを配合した石鹸をつくり、加齢臭を指摘されたことがある43歳~75歳の日本人男性に使用してもらい、その消臭効果を2‐ノネナール量の計測と臭気判定士によって確認するというものです。

 

抗ノネナールの調製

化粧品原料であるウーロン茶エキス、甜茶、緑茶エキス、柿渋エキスを混合し、調製しています。

被験者

加齢臭が気になる、あるいは、加齢臭を指摘されたことがある43歳~75歳の日本人男性20名にて試験をおこなっています。

 

試験品

ウーロン茶エキス、甜茶エキス、緑茶エキス、柿渋エキスの4種のポリフェノールを組み合わせた抗ノネナールを特徴とし、さらに抗菌剤トリクロロカルバニリド、炭、および泥を配合した固形石鹸

 

試験方法

支給したTシャツを就寝時に三日間着用してもらい、Tシャツに付着した2‐ノネナール量を計測し、さらに臭気判定士による評価を行っています。

抗ノネナール石鹸を就寝前の入浴時に使用して全身を洗浄してもらっています。抗ノネナール石鹸の使用期間は18日間とし、計測は0日、14日、28日 の3回行っています。

 

Tシャツに付着した2‐ノネナール量の試験結果

下図は「ポリフェノール配合石鹸による中高年男性の加齢臭低減効果」内の図を模写したものです。オリジナルデータはリンク先で確認できます。

引用元:「ポリフェノール配合石鹸による中高年男性の加齢臭低減効果」2‐ノネナール量 模写データ

臭気判定士による加齢臭強度判定の試験結果

下図は「ポリフェノール配合石鹸による中高年男性の加齢臭低減効果」内の図を模写したものです。オリジナルデータはリンク先で確認できます。

引用元:「ポリフェノール配合石鹸による中高年男性の加齢臭低減効果」加齢臭強度 模写データ

筆者の「考察と結語」より

本試験で用いた石鹸には抗ノネナールのほかに、抗菌剤、炭、泥を配合している。配合した成分が、2‐ノネナール発生メカニズムの各プロセスに作用することで、加齢臭低減効果が確認されたと考えられる。

具体的には、①炭や泥が、余分な皮脂を取り除く、②抗ノネナールが皮脂の酸化を防ぐ、③抗菌剤が皮膚常在菌の過剰な増殖を抑え、皮脂の分解を防ぐ、④発生した2‐ノネナールを吸着して消臭する、といったプロセスで加齢臭を低減させたのではないかと考えている。

今後は、2‐ノネナール発生に最も寄与するプロセスの解明や2‐ノネナール吸着に有効なポリフェノールの構造の解明を進めていきたい。

 

まとめ

一口にポリフェノールといっても、分子量や化学構造もさまざま8,000以上の化合物の集合体であることから、ひとくくりにまとめるのは困難なようです。とは言っても、一般的にはポリフェノールは抗酸化物質として位置づけられており、事実、ここで紹介している多くのポリフェノールは抗酸化能を示していると言えます。

しかし、ポリフェノールは酸化されやすく、食事やサプリメントによりポリフェノールを摂取した場合には、代謝により化学構造が大きく変化することにより、その抗酸化能はほとんど失われてしまうそうです。例えば、カテキンなどの易吸収性化合物でも5~30%程度、アントシアニンなどの難吸収性化合物では~0.1%程度吸収されるといわれています。それでも抗炎症・抗アレルギー作用などでポリフェノール摂取の有効性が報告されています。(ポリフェノールパラドックス)

また、食品から摂取不可能な高用量では効果が消失するという現象も確認されていますので、もしもサプリメントを服用されている方は過剰な摂取とならないようにご注意ください。

加齢臭対策としてのアプローチでは、ウーロン茶エキス、甜茶エキス、緑茶エキス、柿渋エキスの4種の「ポリフェノールの抗酸化作用」で、加齢臭の原因物質2‐ノネナールの発生メカニズムである「皮脂の酸化」を防ぐという試みです。試験データより、抗ノネナール石鹸が加齢臭の抑制に有効であることが確認できます。ただし、データで示された効果が「ポリフェノールのみの効果とは言えない」気がします。できることなら、抗ノネナール石鹸からポリフェノールのみを除いた石鹸(抗菌剤、炭、泥を配合)との比較があると良かったのですが、今後さらなる研究がすすむことを期待しています。

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