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ラブリコ アジャスターを使った洗濯物干しDIY

アイキャッチ 洗濯物干し jpg
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洗濯物を室内干ししようと思ってもスタンドタイプだけでは何だか物足りないと感じているかたは多いのではないですか。そこで、洗濯物が多いときには私のように紐やロープを室内に張って洗濯物を掛けているのではないでしょうか?

そして、できればもっと便利な物干し竿があるといいなと考えたことがあるのではないですか。そこで、私の長年の悩みを解消してくれた便利なDIY物干しをご紹介したいと思います。

ラブリコ アジャスターと2×4材でつくる賃貸でも取付け可能な便利な物干しDIY

 

ラブリコのアジャスターを使って洗濯物干しをDIY

おそらくどの家庭でも何らかの形で突っ張り棒を使っているのではないでしょうか。たとえば、家具の転倒を防ぐための耐震グッズだったり、仕切り用のカーテン取付け、あるいは押入れの衣類掛けなどとして。

「突っ張り棒」はビスを使用しなくても固定できるため賃貸の住居でも重宝するアイテムです。そんな突っ張り棒のなかでも2016年グッドデザイン賞を受賞した「平安伸銅工業LABRICO2×4材アジャスター」に惹かれたのでDIYに使ってみることにしてみました。

ラブリコ 2×4アジャスターとは

室内にビス止め無しに柱を設置したいと考えたときに思いつくのは「突っ張り棒」だと思うのですが、本格的なものでは突っ張り棒タイプのアジャスターを柱の先端にビス止めするタイプがあります。

それに比べて、ラブリコの2×4アジャスターは一切工具が不要で取付けできるアイテムなんです。2×4材(ツーバイフォーといえば、メジャーな欧米の住宅建材)という特定のサイズの木材を使用することを前提としていますので、木材の先端にアジャスターを差し込むだけで取付けできるようになっています。

 LABRICO ADJUSTER
2×4 アジャスター jpg

 

ラブリコ 2×4アジャスターの取付けのしかた

ラブリコのアジャスターは室内用となっています。そして、設置したい部屋の床から天井までの寸法から95ミリ(9.5センチ)短い2×4材を準備します。

柱を固定する際に工具を必要としません。ですが、柱を垂直に設置することが肝心です。ですから、天井が高い場合は脚立などを準備して天井に手が届くような作業環境を整える必要があります。

2×4アジャスター 取付けのしかた
2×4 アジャスター取付け要領 jpg

 

ラブリコ アジャスターのバリエーション

 

ラブリコ 2×4アジャスター
使用荷重(柱1本あたり) 20キロ
取付け寸法(天井の高さ) 2750ミリまで
カラー オフホワイト、ブロンズ、ヴィンテージグリーン、ナチュラルグレージュ、マットブラック、モーヴピンク

 

強力タイプ 2×4アジャスター(2×4強力 突ぱりキャップ)
使用荷重(柱1本あたり) 40キロ
取付け寸法(天井の高さ) 2750ミリまで
カラー オフホワイト、ブロンズ

 

 

2×4材の先端にキャップのように差し込むだけ
2×4 アジャスター中身 jpg

私が購入したのは、通常タイプのブロンズ色 2×4アジャスターです。

詳細ページ公式ページ

 

ラブリコ アジャスターを取付ける2×4材を加工

ラブリコアジャスターを使うと室内に2×4材の柱をいとも簡単に追加することができます。あとはどのようにアレンジするかがDIYの楽しみだと言えますね。

ググってみると、いろいろなアレンジが紹介されています。私の洗濯物干しの場合は、独自のアイデアというより以前テレビで見た「リフォームの匠」の技を流用したものになります。

洗濯物干しの形状としては、柱に穴をあけただけのシンプルな形となります。物干し竿を掛けるためにブラケットを使ったり、竿掛け用の木材をビス止めするといった作業はありません。しかし、物干し竿を柱に差し込むとなるとかなり大きな穴をあける必要があります。

 

柱となる2×4材に油性ニスを塗装する

私がホームセンターで購入したのは、SPF材(2×4×8F)38ミリ×89ミリ×2440ミリ。

2×4工法とは 2×4材とは

2×4工法は欧米とくに北米やカナダにおいて木造住宅の一般的な工法となります。またホームセンターではSPF材やホワイトウッドが流通しているようです。

洗濯物干しに使用する2×4材の柱は洗濯物の湿気に絶えずさらされることになるため、木材の劣化を抑えるために湿気に強い油性のニスで丈夫な塗膜をつくるようにしています。

2×4材をベランダで塗装
2×4 ニス塗布前 jpg

 

油性ニスを使用するときの注意点

油性ニスは屋外用、水性ニスは屋内用という使い方が一般的なようです。もしも、油性ニスを室内に使用する際は有機溶剤のニオイがキツイので作業中の換気が必要です。また火気の使用も厳禁です。

ちなみに、私は2×4材に油性ニスを塗装してから約1週間ほどベランダに放置してニオイが弱くなるまで待ってから作業にとりかかっています。

 

油性のニスを塗装
2×4 ニス塗り完了 jpg

 

 

2×4材をカットして柱をつくる

まずは柱を設置する部屋の天井高さを確認してから2×4材を購入するようにしましょう。その際、下の関係式が示すように部屋の天井高さから95ミリ(9.5センチ)引いた値が柱の長さになります。

 

必要となる柱の長さ 天井高さ95ミリ
天井高さと柱の長さ パッケージ解説図より
天井高さ マイナス95 jpg

 

2×4材をのこぎりでカット

木材の切断作業では、スライド丸ノコを使うと直角な切断面をキレイに仕上げることができると思います。まあしかしスライド丸ノコはけっこう高いので簡単には買えないですよね。

では、プロはのこぎりを使って木材をどのようにカットしているかというと、宮大工さんの作業を紹介した動画をみるととても勉強になりますのでこちらの記事をご覧ください。

動画は長いのですが、冒頭部分を見るだけでのこぎりを使った木材の切断作業のコツを学べます。

 

のこぎりガイドを使ってケガキにあわせる

まずは、木材をカットするラインをケガキます。差し金あるいはスコヤを使って木材の全周にケガキを入れます。

宮大工さんの動画にもあったように、木材のカット作業では4面ある木材の2面だけしか見えていません。その見えている部分だけをカットし、木材を回しながらカットしていくイメージです。

2×4材の切断
ノコギリガイド jpg

 

木材の外周が割れる心配がないのでおすすめ

どの木材を使用しても、木材の加工では木の繊維がネックとなる場合が多いと感じていますせんか?たとえば、木材を切断する際に片方向からカットすると最後にどうしても「割れ」が生じてしまいます。

このように、なかなか思うように加工できない原因は不均質な繊維の集まりから木が成り立っているからだと思うのですが、繊維があるからこそ木材が丈夫でもあるのでしょうね。

動画の宮大工さんのようにカットしていくと木材の4面ともに外側から内側にカットしていくため、木材の繊維が割れてささくれる心配ありませんね。

 

2×4材の4辺をケガキに合わせてカット
2×4 4面切断 jpg

 

2×4材への穴加工について

木材へ穴を加工する場合の工具として、木工ドリル、ホールソー、自在錐などが考えられます。私が持っているホールソーはあまり切れが良くないので今回は使用していません。

自在錐を使った穴加工

大きめの穴をあける時は自在錐が便利だと思うのですが、2×4材の場合、約3.8センチ×8.9センチというサイズであるため、刃が長い自在錐であれば2×4材に穴をあけることができるようです。

 

自在錐の刃の長さを確認!!

私が以前に購入した自在錐で2×4材にΦ30ミリの穴あけ加工を試してみたのですが、刃の長さが15ミリくらいであるため、木材の両面から加工しても貫通することは出来ませんでした。

ドリルドライバーと自在錐
自在錐とドリルドライバー jpg

 

2×4材では厚みが約38ミリありますので、自在錐の刃の長さは少なくとも20ミリはないと貫通できないようです。

自在錐を使った穴あけ 表面
自在錐穴あけ 表面 jpg

 

自在錐の中央の回転軸となるドリルは貫通するのですが、刃の長さが短い場合は木材の両面から切り込んでも穴をつなげることは出来ません。

自在錐を使った穴あけ 裏面
自在錐穴あけ 裏面 jpg

 

 

木工用ドリルを使った穴加工

そこで、木工用ドリルを使って穴あけをおこなっています。一般的な木工用ドリルでは穴径36ミリくらいまであるようですが、私がホームセンターで見つけた木工用ドリルの最大径は30ミリでした。

ですから、使用する洗濯物干し竿のパイプ径がどれくらいあるのかを確認しておく必要があります。わたしの場合は、ドリルの穴径に合わせて洗濯物干し竿を新調しています。

30ミリの木工用特大ドリル
木工ドリル 30ミリ jpg

 

木工用ドリルで30ミリの穴をあけてみた

一般的に大きな径の穴をあけるには、出力が大きな電動工具を使用するのがよいのですが、はたして充電ドリルドライバーで30ミリの穴をあけることができるのかと半信半疑のままトライしてみました。

結果的には、思ったほど苦にすることなく加工できた印象です。最初は要領が得ないためドリルドライバーへの過負荷を防ぐためにトルククラッチを最大にして使用してみましたが、木材の節などにかかるとトルククラッチが滑るようになり木工ドリルがつっかかるように止まってしまうほどでした。

節の部分は硬いのでちょっと大変かも
穴あけ 節あり jpg

そこで、次にインパクトドライバーを試してみると、節の部分でも木工ドリルがつっかかることなく穴あけはできました。ただし、けっこう振動が大きくあまりスムーズな穴あけという印象ではありません。

 

充電ドリルドライバーのドリルモードがおすすめ

わたしが愛用しているドリルドライバーは「18Vタイプ」です。型式は古くなっていますがブラシレスモーターを使用しています。

Φ30ミリの木工ドリルでもドリルモードで加工できるようです。ただし、わたしは機械への負荷が少ない2枚刃タイプの木工用ドリルを使用しています。(価格はやや高め)

 

2枚刃タイプとは

2枚刃タイプとはドリルの先端に刃が2枚あり、切りカスがそれぞれの螺旋状の通路(赤と青)を通って排出するようになっています。

木工ドリル 2枚刃 全体像

 

一枚刃タイプ(ノーマルタイプの木工ドリル)ではドリルの先端に刃は1枚だけです。そのため、切りカスを排出する螺旋状の通路も一つ(赤)だけとなります。

木工ドリル 1枚刃 全体像

 

 

ドリルモードがおすすめ
ドリルモード使用 jpg

 

ドリルドライバーの出力は

ドリルドライバーやインパクトは電圧により性能に差があります。主流となっているのは14.4V、18Vタイプ。最近ではプロ向けとしてより強力な36Vタイプもあるようです。

電圧が高いとバッテリーが重くなってしまいますが、電圧が高いほどバワーはより強力になります。

 

木材線維の割れに注意

下の写真はドリルドライバーを使って穴あけをおこなったものですが、切り出しで繊維が浮き上がってしまいました。また、木材を貫通するときに木材の裏面の繊維割れも気になるところです。

どうしても繊維が割れやすい
表面割れ 穴加工 jpg

 

木材の繊維割れを少なくする工夫とは

木工ドリルの先端には木材の繊維割れを防ぐ工夫があります。木工ドリルは木材を削り取っていくための刃とは別に木の繊維を円周方向に断ち切るために縦刃を備えています。縦刃はドリル先端の外周部に小さなものを備えています。

 

木材の繊維割れを抑えるには 試行1

木材に穴をあけるときの「切り始め」と「切り終わり」の時はどうしても木の繊維が割れて剥離するような感じになってしまいがちです。

ドリルと自在錐を比較すると、自在錐のほうが刃が鋭利なためか繊維の割れが比較的少ないように思いますが、まったく無いわけではありません。

 

私が試した割れ対策は

木の繊維割れに対する私が抱くイメージとしては、「切り始め」より「切り終わり」のドリルが木材表面を貫通する瞬間に一気に繊維を浮かせてしまうのではないかと推測していました。

そこで、下の写真のようにドリルの中央の尖がり部だけが裏側から出るくらい(貫通の寸前)で止めて木材を裏返して

貫通のちょっと手前で止めて
穴明け 薄板残し jpg

 

残りの薄い部分を裏面から穴あけするという方法を試してみました。

木材を裏返すとドリルの先端で開けた穴が
穴あけ 裏から jpg

結果としては、上の写真からも分かるように、どりらかというとドリルでの「切り始め」のほうが繊維の割れを生じやすい印象を受けます。

 

木材の繊維割れを抑えるには 試行2

次に試したのは、端材を裏当てして一緒に穴をあける方法です。まあ、これは王道中の王道なのですが、これなら木材を貫通する瞬間に繊維が浮き上がる心配はありません。

結論として、木材の繊維割れを防ぐには穴加工する木材と端材を密着させた状態で一気に貫通するほうが良い。

 

同時穴加工の有効性を検証

「切り始め」においても、加工する木材に端材を密着させておこなう同時穴加工が繊維割れを防止する方法として有効なのかを検証してみました。

アイキャッチ キレイな穴加工 jpg

キレイな穴あけ 2×4材

 

 

洗濯物干し竿掛け2×4材の取付け

洗濯物干し竿を掛けるための2×4材の加工が終了したら、あとはラブリコアジャスターを使って設置予定の部屋に取付けるだけです。

取付け方法はいたって簡単。2×4材の両先端にラブリコアジャスターを差し込むだけです。固定用のビス、取付け工具など一切必要ありません。床用は2×4材のキャップに滑り止めが取り付けてあるだけ、天井用のキャップにはジャッキボルトを取付けてあります。

あえて言うなら、脚立があると便利。椅子でも構いません。とにかく天井に手が届くようになればOKです。

 

レーザーを使うと2×4材の設置が楽

別にレーザーがなくても2×4材の設置は可能です。ただもしもレーザーをお持ちであれば是非使ってみてください。

レーザーがない場合は、水平器を使用することで柱を垂直に設置できます。

 

レーザーを使って柱を垂直に設置

柱の床位置はフローリングの板を基準にしています。柱の間隔(ピッチ)は洗濯物干し竿の長さを基準に決めています。(洗濯物干し竿を取り外せるように柱の間隔を決定)

まずは、柱の間隔を決めながらおおよそ垂直と思われる状態に仮止めします。

レーザーを使うと位置決めがスムーズ
レーザー垂直調整 jpg

 

 

レーザーをフローリングの板目に合わせる

レーザーをフローリングの板目にあわせ、まずは柱の根元をレーザーにあわせます。昼間にレーザーを使用する場合はレーザー光がちょっと見えずらいのでカーテンで遮光して部屋を少しでも暗くします。

そして、下の写真のように紙などを添えるとレーザー光が見やすくなります。

レーザー光を紙で確認しやすくなる
2×4 垂直調整2 jpg

 

レーザーに2×4材の上部を合わせる

2×4材の下部をレーザーに合わせたあと、今度は2×4材の上部を合わせます。ラブリコアジャスターは2×4材柱の上部にはジャッキボルトが付いていますので、ボルトを少し緩めて柱の位置を微調整します。

ジャッキボルトには樹脂製のつまみハンドルがついていますので、ジャッキボルトの締め付けや緩めるために工具を必要としません。

柱の天井側でもレーザー光は届いている
2×4 垂直調整 jpg

 

ラブリコアジャスターを使った洗濯物干しの完成

DIYでは完全オーダー製の製品として作れますので、使い易さにとことんこだわってみてはどうでしょうか。

私の場合は、「シンプル」「実用性」をテーマに洗濯物干しを製作しています。2×4材には30センチ間隔で5個の穴(Φ30ミリ)をあけています。

一番の上の穴はハンガーに掛けた洗濯物を無理なく掛けられる高さに設定しています。(上がり台など使わないことを前提)

洗濯物干しの完成
洗濯物干し 完成 早朝撮影 jpg

 

私の洗濯物はシャツやズボン類という大きさのグループと靴下や下着といった小物グループに分けられます。その小物の洗濯物を干す際に60センチは必要ということから、30センチ間隔の穴をあけています。そうしておけば物干し竿の取付け位置をいろいろとアレンジできると判断しています。

物干し竿を掛ける30センチ間隔の穴
物干し竿掛け 運用 jpg

 

まとめ

漠然とイメージしていた洗濯物干しのアイデアはまったく別モノで、洗濯物干し竿を掛けたフックを上下にスライドして収納できないものかと思いを巡らせていました。

結果として、今回製作した洗濯物干しはテレビで見た匠のアイデアを組み合わせたものとなっています。「ジャッキボルトを使って柱を固定する」、「木材に穴をあけて丸棒を差し込む」を掛け合わせたものです。

柱を固定するためのジャッキボルトを探していたら、たまたまラブリコのアジャスターに出会い、ラブリコのアジャスターを使用するなら2×4材が必要。2×4材なら幅が約89ミリあるので穴をあけても強度に問題なさそう。という発想の流れとなりあっという間に構想が決まったものです。

オリジナリティーは乏しいのですが、シンプルで実用性が高いという点で大変気に入っています。洗濯物干し以外にもいろんな用途としてアレンジできそうなので活用してみてはいかがでしょうか?

ABOUT ME
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マイペース派で、「変人」に憧れる管理人のアイボックです。必要は発明の母といわれるように、暮らしに直面する問題を一つ一つクリアする事をやっていたら、些細なものからちょっといいアイデアと思えるものまで出来ていました。そのときは必死にやっていて、気づいてなかった。いつの間にかDIYが好きになっていたようです。