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お風呂の寒さ対策 内窓で冷気をシャットアウト! 採寸と注文

「冬場のお風呂は寒くて嫌い」というかた結構いるのではないでしょうか。もちろん湯船に浸かっている間はあったいので良いのですが、問題はその前後ですよね。

脱衣室では素早く服を脱ぎ捨て、身を縮めながら風呂場へ移動、そしてかけ湯したらすぐに湯船にダイブイン。湯船の中でつかの間の天国を味わったら、その後湯船から出ることを考えると憂鬱になる。

「だから、冬場のお風呂は嫌いだ。」というふうに私と同じように思っている人は少なくないと思います。

しかし、この「冬場のお風呂が寒い」問題も、その気になればお風呂のリフォームで劇的に変えることができるみたいですね。

LIXIL インプラス浴室仕様 (「タイル納まり」内窓)を取付けて、お風呂の寒さ対策してみました。

 

Contents
  1. あなたが選べる、お風呂の寒さ対策は
    1. お風呂のリフォーム 丸ごと交換
    2. お風呂のリフォーム 床暖房
    3. お風呂のリフォーム 暖房換気乾燥機
    4. お風呂のリフォーム 断熱効果をアップ
  2. お風呂のリフォーム費用は
    1. リショップナビより 引用
    2. ホームプロ(リフォーム会社紹介サイト)より 引用
    3. Panasonic の住まい・暮らし SNSアカウントより 引用
    4. 参考資料 住宅リフォームに関する消費者実態調査
  3. 手ごろな浴室の断熱対策として お風呂に内窓を取付けてみよう。
    1. 内窓インプラスを取付けできない窓とは
  4. 内窓を注文する前に 取付け開口部の寸法を計測しましょう。
    1. まずは「内窓の取付けが可能なのか?」有効寸法の確認
    2. 寸法計測のコツ 【一人で計測する場合】
    3. 取付け開口部の幅 W1 W2 W3  窓枠の高さ H1 H2 H3 を計測
    4. 取付け開口部の対角寸法 L1 L2 を計測
    5. 取付け開口部の歪みを補正 調整材等を使って縦枠を取付け
    6. 窓枠の計測では、水勾配を意識する
    7. 窓枠計測の失敗の要因は
    8. おすすめする計測位置は
    9. 届いたインプラスの縦枠が長すぎた場合の対処法
  5. インプラス浴室仕様「水たまり防止部材」の有り無し
    1. 水たまり防止部材 タイル納まり用
    2. インプラス浴室仕様 水たまり防止部材なし
    3. インプラス浴室仕様 水たまり防止部材あり
    4. 水たまり防止部材を施工する時の注意点
  6. インプラス浴室仕様 水勾配の補正について
    1. 水勾配 1°とは
    2. インプラス浴室仕様 調整材による水勾配の補正
  7. まとめ

あなたが選べる、お風呂の寒さ対策は

今はもう、「寒さに無縁なお風呂タイムを楽しんでいる方もいる」のが現状です。いつかは私もそうなりたいと思っていますが、それなりのコストがかかるためそう簡単ではないようです。

それでも、選択肢があることは非常にありがたい事です。ここでは私も自身の理想のバスタイムを思い描きながら、あなたが選択出来る「冬場のお風呂の寒さ対策」を紹介したいと思います。

 

お風呂のリフォーム 丸ごと交換

寒さ対策として考えると、しっかり断熱処理されたユニットバスが理想だと思います。ユニットバスというと、どうしてもビジネスホテルの狭苦しいいユニットバスを思い描いてしまいそうですが、カタログを見るとまったく違います。

ユニットバスは、浴槽、壁、床、天井を継ぎ目なく組み合わせる構造となっているため、気密性が高くなっています。現在タイル張りの浴室であってもリフォームでユニットバスに交換することは可能なようです。(浴室の屋根の形状により、規格サイズのバスユニットが入らないこともあります。)

 

お風呂のリフォーム 床暖房

ユニットバスを新設するのであれば、オプションとして床暖房を取付けることができます。(ただし、オプション対応可能ユニットのみ)

今お使いのユニットバスへ床暖房を後付けするのは対応業者が限られるため、可能であるかリフォーム会社に相談したほうがよさそうです。(サイトによってはユニットバスを床暖房対応ユニットバスに交換することをおすすめしているようです。)

タイル張りのお風呂では、床を剥して床暖房にリフォームすることもできるようです。

 

お風呂のリフォーム 暖房換気乾燥機

「あったかお風呂」に欠かせないのは、やはり暖房機です。ほとんどのメーカーに共通していえるのは「冬は暖房で浴室をあたたかく、夏場は浴室を換気する」ことでお風呂を快適にします。また衣類の乾燥を行うことができるのがありがたいところです。

 

お風呂のリフォーム 断熱効果をアップ

ユニットバスであれば、すべてが断熱仕様となっているわけではありません。(クリナップは「浴室まるごと保温」標準装備となっています。)ですから、ユニットバスを選ぶ際は標準で断熱仕様となっているのか、あるいはオプションで断熱仕様に出来るのかを確認する必要があります。

あわせて、窓からの冷気の侵入を防ぐ窓の断熱対策は光熱費を抑えるのに効果的です。

 

お風呂のリフォーム費用は

ネットで公開されているお風呂のリフォームの相場費用をいくつかご紹介します。

リショップナビより 引用

引用元: リショップナビ HPより

リフォーム内容 費用相場
ユニットバス全体交換 50~150万円
在来浴室からユニットバス 65~150万円
在来浴室から在来浴室 50~200万円

 

ホームプロ(リフォーム会社紹介サイト)より 引用

引用元:ホームプロ HPより

リフォーム内容 リフォーム相場
浴室 中心価格帯 100~120万円



Panasonic の住まい・暮らし SNSアカウントより 引用

引用元:Panasonic 浴室・お風呂のリフォーム費用の相場・目安 より

リフォーム費用価格帯 割合
~50万円 6.25%
51~100万円 21.43%
101~150万円 35.71%
151~200万円 16.96%
201~250万円 8.04%
251万円~ 11.61%

 

参考資料 住宅リフォームに関する消費者実態調査

引用元:2021年度 住宅リフォームに関する消費者(検討者・実施者)実態調査 結果報告書 一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会

一戸建て・マンションのリフォーム実施者全体のデータを抜粋

順位 リフォーム箇所 割合
トイレ・便所 52.4%
浴室・洗面所 49.4%
キッチン・調理室 39.6%
リビング・居間 32.0%
外壁(バルコニー、庇) 24.4%
ダイニング・食堂 21.8%
屋根(屋上含む) 20.4%

 

実際にかかったリフォーム費用 平均額
全体平均 341.3万円
20₋40代の平均 395万円
50代以上の平均 289万円

 

手ごろな浴室の断熱対策として お風呂に内窓を取付けてみよう。

 

 

 

冬のお風呂の寒さ対策の理想としては、浴室と浴槽の断熱性能を高め、床暖房と暖房換気乾燥機を備えるというのが最高でしょう。これなら、寒さとは無縁なバスタイムを楽しむことができるでしょう。

しかし、この理想の形を実現するには、先に紹介したデータのようにそれなりの費用が必要となります。思い切ってお風呂を丸ごとリフォームするのも良いのでしょうが、とりあえずお風呂に内窓を取付けて断熱効果を高めることで、どれほど「冬のお風呂の寒さ」が改善するのか試してみたいと思います。

 

インプラスを取付けたタイル張り浴室の窓

 

内窓インプラスを取付けできない窓とは

はじめに、インプラスの取付けができない窓のタイプについてリクシルHPに注意書きがありますのでご紹介します。

リクシルの資料によると、残念ながら下イラストのような「内倒し窓」、「回転窓」、「内開き窓」には内窓を取付けることはできません。つまり、窓を開らいた時に室内側に張り出してくるようなタイプの窓にはインプラスを取付けることは出来ないようです。ほかにも窓型エアコンや窓型換気扇をとりつけた窓にもインプラスを取付けることは出来ませんのご注意ください。

 

インプラスを取付けできない窓

 

内窓を注文する前に 取付け開口部の寸法を計測しましょう。

 

内窓を取付けるときの第一関門は、窓枠の寸法計測ではないかと思います。なんとなく不安に思うものです。私はインプラス浴室仕様の取付けでいろいろと失敗しているのですが、一応お風呂の内窓として形になっています。

そこで、わたしが失敗から学んだ事も含めて「取付け開口部」の寸法計測のコツを紹介したいと思います。

LIXIL インプラス(浴室仕様タイル納まり用) 取付け説明書

LIXIL カタログ 業務資料 基本寸法/納まり参考図 インプラス浴室仕様

 

まずは「内窓の取付けが可能なのか?」有効寸法の確認

「内窓を注文する」という行動を起こす前に、そもそもご自宅の浴室に内窓を取付けることができる条件が整っているのかを確認する必要があります。

残念ながら、全ての窓に内窓を取付けることが可能とは限りませんので必ずご確認ください。インプラス浴室仕様をとりつける場合、我が家のようにタイル張りのお風呂は「タイル納まり」、ご自宅がユニットバスのお風呂の方は「ユニットバス納まり」として条件が異なりますのでご注意ください。

詳しくは、リクシル カタログ 現場調査シート カタログP111をご覧ください。

ここでは、浴室がタイル張りのお宅の方に参考にしていただきたくて「タイル納まり」タイプに関してのみまとめています。

 

インプラス浴室仕様の有効寸法

上のイラストにまとめたように、クレセントの軌道も含んで、既存サッシが最も室内側に張り出している部分から、取付け開口部のふちまでの距離が「有効寸法」となります。

インプラス浴室仕様「タイル納まり」では有効寸法が70mm以上必要となります。また、既存サッシと内窓の間に「水たまり防止部材」を取付けたい場合は100mm以上の有効寸法が必要になります。

 

水たまり防止部材とは

内窓を取付けると、下イラストのように左側の既存サッシと右側の内窓下枠(レール)の間に谷間が出来てしまいます。

水たまり防止部材 無し

水たまり防止部材とは下イラストのように、既存サッシと内窓下枠の間にできる谷間を埋めるための有償部材となります。

水たまり防止部材 有り

 

寸法計測のコツ 【一人で計測する場合】

内窓を注文するには、必ず内窓の取付け予定窓枠の寸法を計測する必要があります。窓枠がある程度大きい場合、基本としては2人で計測するのが望ましいと思います。

だけれども、どうしても一人で計測せざるを得ない場合があると思います。そんな時にはこれからご紹介する方法を是非試してみて下さい。

置換して計測する

窓枠のように「壁の内側⇔壁の内側」 の距離を測るのって一見簡単に思えるのですが、実際にスケールを当ててみても角部でスケールが曲がってしまうため、上手く測れないんですよね。

そんな時は、下写真のように2本の棒(私は2本のアルミ材を使用)をつかってみましょう。まずは2本の棒を重ねるように持ち少しづつ伸ばしていくと2本の棒はそれぞれの壁に当たり止まります。

その時の棒の長さが計測したい寸法です。あとは、その2本の棒をテープなどで固定してずらさないようにします。つまり、スケールを棒に置き換えて計測するのです。

2本の棒で幅を計測、その棒をスケールで測る

下の写真のように2本の棒を後からスケールで計測すればうまく測れると思います。

 

2本の棒をずらさないように計測

下の写真は実際に「 幅 W 」を計測した時の様子にります。

 

対角は出来るだけ細い棒で計測

下の写真は対角を計測しているときの様子です。この対角の計測の目的は、「窓枠に歪みがないかを知るための検査」であり、ほしいのは「左右の対角の寸法差」です。ですから棒が出来るだけ隅に入るように細いアルミ材を使っています。(厳密には、棒の先端が尖っていなくてはコーナーの角から角の距離を測れない。)

 

取付け開口部の幅 W1 W2 W3  窓枠の高さ H1 H2 H3 を計測

取扱説明書にはW1~W3の寸法差は3mm以内となっていることを確認することとなっています。

つまり、寸法差が大きい場合は窓枠に引違い戸がきちんと当たらずスキマが出来てしまうことになります。

H1~H3の寸法差も3mm以内であるこを確認してください。

 

取付け開口部の採寸 測定結果

 

上の寸法計測結果からお気づきでしょうか?

H1~H3(1291~1292)の寸法差は1mm  問題ナシ

W1~W3(1740~1748)の寸法差は8mm  寸法差が大きいため窓枠の修正が必要となります。

 

取付け開口部の対角寸法 L1 L2 を計測

取付け開口部の対角差が3mm以内である事を確認してください。

 

取付け開口部の対角採寸 測定結果

計測結果は 対角差 L1~L2=2162~2161=1mm

もしも、対角寸法が同じであれば左右対称な形状であることが、下イラストの例から分かると思います。

よって、我が家の浴室の取付け開口部は、ほぼ左右対称となっていることが分かります。そして、横幅に関しては上へ行くほど広くなっていますので、取付け開口部の形状は「上広がりの台形」ということです。つまり、左右とも上の方にスキマができることが予測できます。

 

対角寸法と図形の特徴

 

取付け開口部の歪みを補正 調整材等を使って縦枠を取付け

注文前の確認不足

私は取付け開口部の歪みを補正する方法として、固定ビスで縦枠を固定する際に縦枠の裏側に平ワッシャを当てて調整しようと考えていました。ですから、インプラスの注文時には縦枠の調整材として平板の注文をおこなっていません。

しかし、実際に商品が届いてから縦枠の中央に穴位置が無い(すっかり忘れていました。)ことに気づいたので平ワッシャは使用しないことにしました。

現在は調整材無しの状態でインプラス浴室仕様を取付けているのですが、後日、修正しようと考えています。その際は市販の樹脂プレートもしくは樹脂シートをカットして調整材として使えるのではないかと思っています。

平板 【有償品】 調整材としても使用可能

LIXIL カタログより引用  インプラス浴室仕様 【P45 オプション(有償品)】

平板  ーすっきり美しく見えて機能性もアップー

今ある窓とインプラスの間の窓枠を隠すための化粧部材です。

窓枠開口寸法を微調整するときにも使用できます。

厚さ1mm 幅70mm

※10mm間隔でV溝が入っています。分割してさまざまな用途にご使用いただけます。

※化粧部材として使用する場合は、施工テープで張付けてください。

 

調整材の長さの求め方の一例

それでは、いったいどれくらいの調整材が必要になるのか求めてみましょう。ここでは、我が家の浴室窓を例に考えてみます。

我が家の浴室窓の「取付け開口部」は対角寸法がほぼ同じであるためほぼ左右対称の形状であることが分かります。上枠取付け部の寸法は1748mm、下枠取付け部の寸法は1740mm。

つまり、下図のように上枠の取付け位置では片側で4mm広いことになります。

 

取付け開口部の上枠と下枠の寸法差を調整材で修正

 

ここでは、取付け開口部が縦枠に対してたわみなく傾いているものとして、簡単な計算を用いて必要な調整材の長さを求めます。

中学生の時に学んだ、「相似比」を使うと良いと思います。我が家の浴室の例で考えると、縦枠の高さ 1291mm、縦枠の上の方で片側4mm広がっています。

つまり、1291:4という割合が決まります。そして、大きさが違う相似な三角形において、この割合は一定となります。

1291/4 = 969/3 = 646/2 = 323/1

 

相似な三角形の割合は一定
相似な三角形 底辺323 底辺646 底辺969 底辺1291
高さ1 323
高さ2 646÷2=323
高さ3 969÷3=323
高さ4 1291÷4=322.75

 

調整材の有効長さ
調整材の長さ(白い三角形部を除外する)
底辺323×高さ1 323ー323=0mm
底辺646×高さ2 646ー323=323mm
底辺969×高さ3 969-323=646mm
底辺1291×高さ4 1291ー323=968mm

調整材の厚みは1mmですので、三角形の先端部分(上図の白い三角形)に調整材は入りません。ですから、一番長いもので968mm、次に646mm、その次は323mmとなります。

 

調整材を使った「たわみ」の修正

内窓を取付けようとしている外窓の引違い戸の開け閉めがスムーズではない場合、取付け開口部に「たわみ」があることが考えられます。

レーザー光を当てると、比較的簡単に枠のたわみを計測できます。ちなみに、取付け開口部に「たわみ」がある場合、下イラストのように赤で示した調整材などをつかって補正を行わないと、樹脂製の下枠も同じようにたわんでしまい引違い戸の開け閉めがギクシャクしてしまうことが考えられます。

 

取付け開口部の下枠のたわみを調整材で修正

 

調整材を使用した時のシリコンコーキング処理について

下図は縦枠の断面図ですが、縦枠の幅は67mmあります。そして調整材は10mm幅で調整が可能になっています。

左図は調整材のもともとの幅70mmのまま使用した場合と、右図のように調整材を10mm狭くして使用した場合でシリコンコーキングの仕上がり具合を比較検討しています。

もしも、70mm幅のままで使用した場合、インプラス浴室仕様の縦枠幅67mmよりも広くなってしまうため、シリコーンコーキングを幅広く施工しないと調整材が見えてしまいます。

一方、右図のように調整材を60mm幅として使用した場合シリコンコーキングのはみ出しを少なく抑えることが可能となります。私の個人的な好みとしては調整材を60mm幅で使用しシリコンコーキングの幅を抑える方が仕上がりがきれいだと思います。

いや、「調整材の幅が縦枠よりも狭いと心配だよ」と思う方は70mmのままでご使用になってもまったく問題ありません。ただし、シリコンコーキングの施工の難易度が若干上がるとは思います。

 

調整材の幅とシリコンコーキングの仕上がり予想

 

窓枠の計測では、水勾配を意識する

一般的に、「水のあるとこには勾配あり」と考えていた方が良さそうです。なぜなら、水勾配といって水はけが良くなるように床面を傾けるように施工するからです。

水勾配は身の回りのありとあらゆるところにあります。たとえば、側溝、アスファルトの道路、あるいは流し台のシンクやユニットバスの床面もしかり、水はけを考慮し意図的に傾けて作られています。

下の写真は風呂のバスタブ横のスペースになりますが、タイルの目地の様子から床面を傾けて作られているのが分かります。これが水勾配です。

 

 

水勾配のある浴室の窓枠

 

寸法計測の失敗例を紹介

我が家の風呂の窓は出窓タイプで、下写真のタイルのサイズは約100×100mmあります。ですから、出窓の奥行は約300mmと内窓を取付けるには十分な幅があります。

そのため、寸法計測の位置は穴加工をしたいタイルの目地付近とアバウトな感じで行っていました。(その時は、あまり水勾配のことを気にしていなかったのでした。)

 

 

水勾配のため縦枠の寸法が長すぎる

縦枠の幅は67mmありますので、縦枠の外窓側と室内側では寸法が違ってきます。水勾配があり、外窓側の高さは少し低くなっています。そのため、下写真のように縦枠の外窓側がつっかえてしまい湾曲しています。

 

この状態になってもご安心ください。

わたしは、この時プチパニックとなってしまいましたが、特に問題ありません。縦枠は樹脂製であるためカットして調整できますのでご安心ください。

 

 

窓枠計測の失敗の要因は

私が考える、タイル張りの浴室に内窓を施工する時の最大の難所は壁の穴あけ作業です。

この穴あけの作業に対するネガティブな感情がいろいろと狂わせることとなっています。

穴位置に対する思い込み

以前、浴室に手すりを2つ追加する作業を行っているのですが、その時に大変苦労しています。実は簡単に穴が開かないのです。

穴あけの障害となるのは、「タイルの割れ」と「硬いコンクリート中の砕石」

通常では、下地のコンクリートの上に薄いモルタルがあり次にタイルという順番で施工されているのが一般的です。モルタルの穴あけは比較的楽な部分です。問題は下地のコンクリートに含まれる砕石に当たった時、コンクリート用のドリルビットを使っていてもなかなか穴掘りが進みません。

タイルの穴あけでは、タイル用のドリルビットを使うと比較的切れやすくなります。但し、タイルは割れるリスクがあるため、プロの施工をみてもタイルとタイルの間の目地を狙って穴あけを行っている印象があります。

失敗を招いた私のマインドとは

出来るだけタイルの目地に穴を開けたい

穴あけで苦労した過去の経験から、私の潜在意識として「目地に穴を開けたい」という強い気持ちが刷り込まれているようです。

 

実は、この「タイルの目地に穴をあける」という考え方はおおむね間違っていないとは思いますが、残念ながらインプラスの施工では下表のように穴位置がバラバラとなっていますので全ての穴をタイルの目地に合わせることは不可能なのです。

インプラス 枠の取付け穴位置
枠の種類 穴位置
上枠(「室内側」シール貼付) 中央
下枠(「室内側」シール貼付) 中央
右用縦枠(「室内側」シール貼付) 中央より外窓側へズレている
左用縦枠(「室内側」シール貼付) 中央より室内側へズレている
インプラス 枠の取付け穴位置

 

同封されている「取付け説明書」を後からよく見ると、「縦枠の穴位置の違いについて」ちゃんと書いてあるのですが、「できるだけタイルの目地に穴を開けたい」という潜在意識に支配された状態による「思い込み」が原因となり失敗を誘発してしまったのだと思います。

 

穴あけ作業の負担軽減のために

このコンクリートへの穴あけ作業の大変さは、経験者のみ知る苦労といったところです。おまけにタイルが貼ってある場合は場所によってはタイルの破損につながるケースがあります。タイルに穴をあけるときは、タイル用のドリルを使用し、タイルを貫通したらモルタル用のドリルに変更します。

それから、内窓用の枠を取付けるとなると必ず上下左右の4面で穴あけ作業を行う必要があります。窓の高さにもよりますが、下枠はドリルに体重を乗せやすいので比較的楽に作業が行えます。

左右にある縦枠の場合もある程度体重をかけて作業ができます。それに比べ上枠用の穴あけとなるととても大変なのです。「作業体勢が悪くなり力が入りにくい」「作業しながら穴位置を見づらい。」「穴あけ作業ではコンクリートの削りカスが落ちてくるため、目にゴミが入りやすい」

なので、作業の難易度を少しでも下げるためには、上枠の穴位置をタイルの目地に合わせるのがもっとも効果的だと思います。(インプラスでは、上枠と下枠の穴位置は枠幅の中央になります。)

 

枠の幅をあまり意識していなかった

インプラス浴室仕様の縦枠は幅67mmありますので、水勾配があるときは室内側と外窓側では厳密には長さが違ってきます。ですから、内窓の取付け位置をしっかりと決めて枠幅67mm)をマスキングテープ等で印をしてから窓枠の計測を行うべきだったと思います。

 

おすすめする計測位置は

内窓を設置したいと考えている窓枠に水勾配がない場合は、取付け予定位置の真ん中を計測して構わないと思います。

 

水勾配が無い窓枠 高さの計測位置

 

内窓を設置したいと考えている窓枠に水勾配がある場合、内窓の取付け位置をしっかりと決めて下枠の最も「外窓側」(高さの寸法が短くなるところ)

 

水勾配がある窓枠  高さの計測位置

 

届いたインプラスの縦枠が長すぎた場合の対処法

私のように、仮に内窓の取り付け予定位置の中心で計測したために、縦枠が長過ぎて反ってしまった場合は、下写真のように樹脂用のノコギリで縦枠をカットすることができます。

 

 

いずれにしても、縦枠と下枠が交わる角部をコーキングすることになりますので、むしろ縦枠が短くなってしまうことが心配いう方は水勾配のない場合と同様に内窓の取付け予定位置の中心位置で高さを計測しても構いません。(しかしその場合、縦枠をカットする際に縦枠に付属のシール材を切り落とすことになります。)

理想としては

縦枠の上端と下端にはスポンジ系のシール材(上枠と下枠のレール形状に合わせたもの)が貼り付けてありますので、できれば縦枠をカットしないで済むように配慮する方が好ましいと思います。

 

インプラス浴室仕様「水たまり防止部材」の有り無し

インプラスを注文する際、「水たまり防止部材」が必要かどうか尋ねられますが、このオプション(有料)をお使いになるかはお好みでお選びください。

私は、正直なところあまりピンとこなくて「水たまり防止部材」は注文していません。この部材の目的は、下図をご覧になると分かりやすいと思いますが、その名の通り外窓と内窓の間に水が溜まりにくくするために谷間の部分を埋めてしまうものです。

 

水たまり防止部材 タイル納まり用

LIXIL カタログより引用 インプラス浴室仕様  【P67有償品価格表】

・外窓とインプラスの間の段差を埋めるアルミ製部材です。使用寸法の詳細は、納まり図にてご確認ください。

・開口寸法Wで発注してください。片側3mmのコーキング代を考慮して、開口寸法W-6mmで出荷します。

W:ホワイト   F:プレシャスホワイトP

開口寸法 W [mm] タイプ :幅20mm
~9800 ¥800
~1100 ¥900
~1300 ¥1.000
~1500 ¥1.100
~1690 ¥1.200
~1900 ¥1.400
~2000 ¥1.500

 

インプラス浴室仕様 水たまり防止部材なし

下イラストのように、左側の既存サッシと右側のインプラスの下枠(レール)の間に谷間ができてしまいます。とはいっても、通常でしたら入浴中に内窓を開けることはないので水が溜まる心配はないかと思っています。

 

水たまり防止部材なし 水勾配なし

 

作業のポイント

内窓の枠を設置する際に、浴室のタイルに穴をあける事になりますので、取付け説明書のように固定用のフィッシャープラグや穴にシリコンコーキングを充填します。そして、さらに枠周りにシリコンコーキングを施工することで、穴部からの水漏れを防ぎます。

つまり、枠の周囲のシリコンコーキングをしっかり施工することが非常に重要になります。

 

インプラス浴室仕様 水たまり防止部材あり

外観上の好みや、掃除の際に水が溜まりそうで心配な方は試してみるとよいでしょう。ただし、「インプラス浴室仕様を取り付け可能となる有効寸法の最小値70mm」ギリギリのケースではシリコンコーキングを施工するスペースがあるのかを確認してください。(水たまり防止部材を取付ける場合、基本的には有効寸法100mm以上が推奨されています。)

 

水たまり防止部材の施工例 水勾配なし

もしも、水たまり防止部材をご使用になる場合はたまり防止部材の1枚の幅は20mmであることを考慮してインプラスの取付け位置をご検討ください。

その時の重要なチェックポイント「取付け開口部の奥行と取り付け位置」などのから何枚の水たまり防止部材が必要となるかを確認する必要があります。

水たまり防止部材の施工幅について

施工の際は水たまり防止部材の1枚につき何ミリ幅のシリコンコーキングを施工するのかを決めておく必要があります。

計算例として
水たまり防止部材の枚数 シリコンコーキング幅 施工に必要な全幅
1枚 3mm 20+3+3=26mm
5mm 20+5+5=30mm
2枚 3mm 20×2+3+3+3=49mm
5mm 20×2+5+5+5=55mm

 

 

水たまり防止部材を施工する時の注意点

シリコンコーキング施工の幅につて個人的な見解

ちなみに、LIXILのCADデータでは2~3mm幅のコーキング代になっています。見た目には水たまり防止部材同士のスキマが狭い方が良いとは思いますが、あまり狭すぎるとシリコンコーキングを隙間なく充填するのが難しく、場合によってはむしろ防水性が悪化する可能性があります。ですから、シリコーンコーキングの施工に不慣れの方は、やや広め(3~5mm幅)にしておいたほうが良いと思います。

正直な意見として、ぶっちゃけ水たまり防止部材は必要ないと思います。私の場合は目隠し効果を期待して「板ガラス」を選択しているのこともあり、内窓の裏側はそんなに見えないし、そもそも内窓を開けない限り水は内窓の裏側に入ることはないのですから。

お風呂掃除などの際に、万が一、水が内窓の外側にかかってしまっても枠周りのシリコンコーキングをしっかり施工していれば水漏れの心配はありません。

我が家の浴室のタイル目地幅は床タイルで5mm、壁のタイルは3mmとなっています。

 

インプラス浴室仕様 水勾配の補正について

インプラス浴室仕様の取付け説明書によると、取付け開口部の水勾配の角度が1°以上ある場合は調整材等を張り付けてくださいという注意書きがあります。

 

 

水勾配 1°とは

では、「いったい1°とはどのくらいの傾きなの?」こんな疑問がわきますよね。

CADをお使いの方でしたら、作画するとすぐに寸法を知ることができますよね。もしも、CADをお使いにならない場合はスマホの計算アプリでも求められます。例えば、下図のように100mm幅で考えると、1°の勾配がある場合に変化する高さを「X」としたとき、

X=100×tan(1°)=1.745mm

「1°の傾き」とは どれくらい?

 

我が家の浴室の取付け開口部の水勾配は?

我が家の浴室の壁タイルには□100×100mmとわりと大きめのサイズのタイルが使われています。出窓の取付け開口部にも水勾配を設けていますので、タイルをカットして使用しています。

そのカットされたタイルの寸法を測ってみると、約2mmくらいの高低差があります。つまり、1°以上の水勾配がつけてあります。

では、角度で表すとどれくらいでしょう?この場合も上式を使うと角度を求める事が出来ますね。ここではX=2mmとして、2=100×tanθ   よって、θ=tan⁻¹(2/100)からθ≒1.2° が求められます。

 

インプラス浴室仕様 調整材による水勾配の補正

水勾配 1°では

下枠(レール)のサイズは約63mm幅となっています。そして、下図は1°傾斜したタイルの上に下枠を置いた様子になります。

調整材は厚み1mm、幅10mm(70mm幅の板に10mm間隔でV溝)なのですが、下図から分かるように水勾配が1°の場合は調整材がちょうど1枚納まるようになります。

水勾配1°と調整材

 

水勾配 1.2°(我が家の浴室)では

我が家の浴室の取付け開口部と同じ水勾配1.2°だと、調整材が1枚では少し高さが足りない状態となるため、下枠がほんの少し傾く感じですが、ほとんど傾きを感じないレベルです。

水勾配 1.2°と調整材

 

発注する前にご確認ください。

私がインプラスを発注する際、取付け開口部にゆるやかな水勾配があることは分かってはいましたが、勉強不足なために水勾配の影響をあまり意識していませんでした。そのため調整材なしでインプラス浴室仕様を取付けています。

CAD上では明らかに傾いた感じがありますが、結果として現物を見た感じでは特に違和感もなく不都合なかったのでホットしています。

 

水勾配 2°では

下図で赤く示している部分は調整材です。水勾配が2°の状態をCADで検討しているのですが、調整材の納まるスペースは一気に増え、2段重ねで合計7枚ほどが納まるようです。

 

調整材の施工例 水勾配(傾斜角2°で作図)あり

 

 

まとめ

なんでもそうなのですが、初めてはいろいろと心配なものです。サッシの注文なんて怖くて心配でたまりませんよね。正直なところ、私も今のように自分でサッシ窓を取付ける日が来るとは思ってもいませんでした。

ネットでいざ注文となると、最初は「何を尋ねられているのかチンプンカンプンで何・・・何・・・??」って感じでした。

私の経験上、サッシ窓を取付けるための一番のハードルは「注文するとき」なのではないかと思います。何せ経験がないのですから、しかたありません。

まだ、窓枠から自分で作る場合は、取付け予定位置に収まる「ある程度のサイズ」のサッシ窓を取り寄せてみて、「現物を見てからそれに合わせて窓枠を完成させる」という作業の進め方が可能なのでなんとかなります。

しかし、浴室の内窓の取付けはごまかしが効かない感じがして、ある程度サッシ窓の取付け経験があってもやっぱり不安がある印象です。

私の場合、インプラス浴室仕様の取付けで失敗箇所がいくつかありながらも、現在内窓として機能しています。そんな今回の経験で分かったことをまとめています。

この記事が、これから浴室の内窓取付けに挑戦してみようと考えている人の参考になりましたら幸いです。そして、私は近いうちに手直し工事をやろうと考えています。

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