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アイデアDIY 引き戸の明かり取り

 

購入した中古住宅の和室は、たとえ南側に面していても、実家のような古民家と比較すると縁側がない分、圧倒的に開放部が少ない分だけどうしても暗く感じます。

我が実家に限らす、和式の家の座敷は縁側に面していて、縁側に雨戸があるか、もしくはサッシ窓プラス雨戸にしていることがほとんどではないかと思います。

ですから、雨戸を閉めない限りは、座敷の障子すべてに明かりが差し込み、室内は結構明るくなるのです。

和式の家の和室とは違い、我が家の和室は南に面している部分が、全面窓になってはいませんし、隣の家の影となり一階の部屋には日が差しにくいため、どうしても明るさが物足りないようです。

ちなみに我が家のようにある程度の裏庭があれば、隣家が隣接していても、南側の2階は大変日当たりがよく、冬でも部屋は明るいし、結構暖かいですけどね。

暗い和室を明るくするため、中空ポリカーボネート板で明り取りを作る。

 

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我が家の和室の問題点 いわゆる中古住宅購入にまつわる問題そのもの

 

我が家の一階の和室は、いろいろと問題がありました。前オーナーさんが猫を飼っていたこともあり、柱にキズ、砂壁にシミなどがありました。

なかでも最悪だったのは「ニオイ」です。猫派の私としては、柱のキズについては、あまり気になりませんでした。

 

問題点 1  どうしても、気になる臭い

 

しかし、なんとも我慢ならないのは、尿の臭いが部屋中に染み付いてしまっていることです。この事は後日ブログで綴ろうかと思います。

 

ブログはこちら

 

問題点 2  明るさが足りない 住宅密集地の抱える問題

 

この和室の問題点は臭いのほかに、明るさが足りないということ。つまり、暗いのです。

間取りとしては南側に掃き出し窓、東側はリビング(壁と引き戸で明かりなし)、西側は床の間と押入れ、北側は引き戸と壁となっています。

 

 

部屋の明るさを改善するアイデアリスト

 

そこで、和室を明るくするために何が出来るかを考えてみました。

 

部屋を明るくするアイデアリスト

【対策案1】 西側の床の間の一部に窓を設ける⇒業者に頼む。筋交いを切断しそう。

【対策案2】 北側の引き戸の上の欄間にあたるところに窓をつくる。⇒自分でも出来そうだがかなりハード。

【対策案3】 北側の引き戸の一部に明り取りを作る。⇒自分で出来そう。失敗したら板を貼って壁紙でごまかせる。

【対策案4】 南側の掃き出し窓にある障子の一部を明り取りに替える。

 

 

【対策案1】のプランとは

 

和室の現状

下の絵の中央部(緑のグラデーション)は少し奥まった位置にあります。もしも、窓を増設するとしたら、その奥まった部分が最も外壁に近く、位置的にも窓を作るには最適だと考えられます。

但し、家の構造からすると、家の剛性をもたせるための「筋交い」が設けられいる可能性が高いように思います。

 

和室の西壁 e1674437764639

 

和室に窓をプラス プランその1

このプランが現実のもとなれば、和室はかなり明るくなると思われます。

 

和室西壁に窓を計画 e1674437793381

 

和室に窓をプラス プランその2

部屋は明るくなるし、しかも、オシャレなデザインだと思いませんか?私の中では一番のお気に入りです。

和室西壁に窓2を計画 e1674437818692

 

【対策案2】のプランとは

 

和室の現状

和室北壁 e1608389648330

 

和室の壁に中空ポリカーボネート板で明り取りをプラス

和室の引き戸の上に、窓枠をつくり、中空ポリカーボネート板で明り取りをつくると部屋が「やさしい光」で明るくなるはず。

但し、和室の北側は玄関と脱衣室から漏れてくる明かりを拾うための窓となるなめ、二次的な明り取りとなります。

和室北壁にポリカ窓 e1608389818460

 

実際に行った対策は【対策案3】と【対策案4】です。

引き戸に明り取りをプラス コストを抑え、アイデアDIYで挑戦

 

まずはタイトルにもある【対策案3】の引き戸の明り取りですが、この作業に関して一番問題なのは、木製の建具がどのように出来ているのか構造を把握していないことでした。

ですから、まずはYouTubeでいろいろと動画を見て研究しました。残念ながら職人さんが作る動画を見ることが出来ませんでしたが、DIYで建具を作る動画は大変参考になりました。

 

【対策案3】とは 引き戸に明り取りを作る

 

引き戸に中空ポリカーボネート板で明り取りを作る

和室北壁 引き戸に明り取り e1608470201646

 

 

引き戸に明り取り 図面

 

WP明り取り7 e1599297494931

 

ステップ1 枠を作る  (明り取り用)

 

基本的には枠はホゾで組み、板は接着剤で貼り付けているであろうと推測しました。そこで、まずは骨組みを見つけるためにこぶしで軽くノックするという古典的手法で骨組みを見極め、カットする開口部のケガキをします。

次に長方形のケガキの四隅の少し内側に電動ドリルで穴をあけ、あとはケガキに沿ってジグソーで穴から穴を結ぶようにカット。長方形の隅のところは横引きノコで少しづつカットしました。

引き戸の骨組みを打音と板の沈み具合で推測、骨組みをかわし、骨組みよりもやや内側をカットする。

ジグソーで板を表、裏片方づつカットする。

 

図面上ではカットした開口部をふさぐ板は留め継ぎとしていたのですが、やはり難しいそうなので変更し、直角に切って載せ合わせるようにしました。

45°のカットではないのでかなり気が楽ではありますが、長さをきっちりと合わせないとすき間が出来てしますのでかなり慎重にカットしました。

 

ハーモニーカーボで作った明り取り

 

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ステップ2 ハーモニーカーボの固定

 

ハーモニーカーボ取り付けの断面図

 

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今回は開口部にハーモ二カーボ(中空ポリカーボネート)をはめ込む構造となります。本来ならトリマーで溝を掘って加工するのがよいのでしょうが、この時は、まだトリマーを持っていなかったので5mmくらいの細い角材を3本、間隔をあけて貼り付けることで二つの溝を作りながら固定する方法を取っています。

今回はビスを一切使用していません。木工用ボンドのみでの加工となっています。開口部に板を貼り付けた時のすき間はシリコンで目地処理することで見栄えがよくなります。

シリコン施工時のマスキングテープはあまり強く抑えないか、粘着度の弱いものを使用した方が良いようです。私の作業ではマスキングテープを剥がすときに、引き戸に貼ってある壁紙の表面がすこし剥がれかけるところがありました。

 

ハーモニーカーボ(中空ポリカーボネート)の詳細はこちら

 

 

ハーモニーカーボをクロスして目隠し

 

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壁紙にマスキングテープを使用するときは、テープの粘着力と貼り付ける力を加減して壁紙が剥がれないように注意する。

トリマーがなくても角材を使いハーモニカーボを固定する溝を工夫して作れる。

 

【対策案4】とは ハーモニーカーボを使った明かり取り 雪見障子風のモダンなアイデア障子

 

障子の下部にハーモニーカーボを貼り付

 

雪見障子風に障子の下半分を明り取りにしています。雪見障子のガラスの代わりに、中空ポリカーボネート板で明り取りを作ってみました。

 

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ハーモニーカーボの断面はそのまま

 

断熱効果を考えると、本来でしたら中空ポリカーボネート板の断面を塞ぐのが理想です。

 

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【対策案4】については雪見障子をイメージして作りました。これは単純に貼り付けたい大きさにハモニカーボをカットして、両面テープで貼っています。

ハモニーカーボは中空構造になっていますので、本来であれば両端の開口部をテープ等でふさぐことで断熱効果を持たせることが期待できます。

二重ガラスと同じような原理で空気の層が熱の伝わりを和らげてくれます。

 

 

  • 雪見障子のガラスの代用として、軽くて丈夫なハーモニカーボを使用。
  • ガラスと違いハーモニーカーボを使用すれば、障子枠の改造は必要ありません。

 

欄間もクリアにして明るく

 

欄間にも中空ポリカーボネート板を使用しています。

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要点のまとめ
  • 改造のコストや作業難易度を考慮して、対策を決める。
  • ハーモニカーボは軽くて丈夫なので、ガラスよりも作業がしやすい。固定も両面テープで可能

CAD図面のPDFです。興味のある方はご覧ください。

座敷 内壁に明かり窓増設

 

 

まとめ

 

明るさを物足りなく感じている部屋では、なかなか満足感を得られませんよね。そんな時は思い切ってプロに相談してみるの良いかと思います。

しかし、改造費用をできるだけ抑えたいのであれば、DIYでリノベーションするのもよいでしょう。

ただじ、行動に移す前に、いろんな方法を検討し、実行可能かを十分に検討してみましょう。

とくに、住宅の壁に穴をあけるようなリノベーションでは、筋交いを切断してしまうと、住宅の強度が低下してしまいますので、安易な気持ちで壁に穴を開けないほうが良いと思います。

DIYで行う場合は、無理なくできる方法を計画するとよいでしょう。

 

「ほんのり豊かに、快適に暮らす」ためのヒントになりましたら、幸いです。最後まで読んでいただき、ありがとうございます。


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必要は発明の母といわれるように、暮らしに直面する問題を一つ一つクリアする事をやっていたら、些細なものからちょっといいアイデアと思えるものまで出来ていました。そのときは必死にやっていて、気づいてなかった。いつの間にかDIYが好きになっていたようです。
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