中空ポリカーボネートと出会ってからというものその断熱性能の高さや耐久性に惚れてしまい、家のいたる所に中空ポリカを多用しています。そのためポリカーボネートハウスといっても過言ではない状態の我が家です。

例えば、窓ガラスをペアガラス風にアレンジするためにサッシ窓に中空ポリカーボネートを貼ったり、あるいは、部屋の間仕切りに使用したり、もっと本格的なものとして中空ポリカーボネートを面材とした内窓を作ったり、引き戸タイプのパーテーションに面材として中空ポリカーボネートをつかったりと引手あまたの状態。このように、家の各所に中空ポリカをつかっているとどうしても端材が溜まってしまいます。そのたびに端材を使った小物を作ったりしながら端材を減らしてきました。さて今回は、手持ちの材料だけで以前から温めていたアイデアを形にしてみようと思います。

 

暮らしの問題点とポリカ端材の利用

今、季節は冬です。今年は例年よりは寒さが厳しくはないようですが、ちょっと冷え込むとやっぱり寒い。窓の2重窓化はほぼ完了しているとはいえ、とくに朝はリビングやダイニングの温度はかなり下がっています。朝の冷え込みに対する暖を取る手段としてはまずはエアコン、そして石油ファンヒーターの強力な火力で一気に15℃くらいまで室温を上げています。今季は石油の高騰もあり、石油ファンヒーターの利用比率をかなり抑えた運用をおこなっています。そして、あらたに追加したセラミックヒーターはダイニングの足元をあたためる担当にしています。

今回のセラミックヒーターはコンパクトなパッケージながらかなり温かい部類に入るのではないかと思います。とはいえ、ダイニングテーブルには天板しかないため、せっかく加熱した熱は横から逃げてしまうのです。最近はテーブル用のこたつ布団もあるので、こたつ用のヒーターを取付けて天板とテーブル用こたつ布団を購入するという寒さ対策もやろうと思えばできないことは無い。しかし、先のシーズンより思い描いていたパネルによる囲いをついに作ってみることにしたのでした。

 

中空ポリカーボネートの端材

断熱を目的とした囲いをつくるとなると、やっぱり中空ポリカーボネートが頭に浮かぶ私。さあ、ではどれくらいのサイズのパネルが残っているのだろうか?わざわざ追加で買い増しするのは癪に障るため、とにかく端材をあさって一番大きなパネルを取り出してみた。

中空ポリカのパネルはそこそこ大きかっのですが、テーブルの正面だけでは熱が逃げやすいので両側面を加えた3面構成の囲いをつくることにしました。

それから、正面の中空ポリカを取付ける台座として、端材の角材を利用してみようと思います。

余っていた中空ポリカーボネート板
端材の利用

 

中空ポリカーボネート板をカットする

中空ポリカーボネートをカットするコツは別記事に詳しくまとめていますので、そちらをご覧ください。中空ポリカーボネート板をカットする方法

準備したのは、裏当ての板材、カット用の定規(カット面がキレイな板材)、カッターナイフ。

中空ポリカーボネートのカット作業
ポリカをカット

 

熱漏れシールドの構成は

ダイニングテーブルは中古で買ったMIKImoku。古いけどもなかなかしっかりしているテーブルです。その裏面に中空ポリカーボネート板を3枚とりつけて下写真のように囲う作戦。

3面で構成する熱漏れシールド

テーブルの脚に側面パネルを取付けて、正面には追加した角材の台座に中空ポリカを固定しようと考えています。4人掛け用のダイニングテーブルの横幅が意外とあり、端材の長さがわずかに足りないようです。しかし、今回のテーマは「端材をつかったDIY」ということでOKとしています。

熱漏れシールドのレイアウトイメージ
熱漏れ対策の囲いレイアウト

 

取り付け台座の角材に穴加工

中空ポリカーボネートをテーブルの脚がない正面に取り付けるためには固定用の台座が必要となります。この台座として選んだのは余りの角材。これも長さがやや足りないのですがOKとしています。ビスでテーブルの裏面に取り付けるのですが、角材が細いので下穴をしっかりあけてから取付けします。

台座の角材が割れないようにボルト穴を加工
角材に下穴

 

取り付け台座の取付け

このダイニングテーブルは合板を張り合わせた構造となっており、裏面に補強材が入っています。その補強材の端面と新しく追加した台座で中空ポリカーボネート板を挟み込む位置に取付け台座用の角材を固定しています。

テーブルの裏側に台座を取付け
角材の取り付け

 

中空ポリカーボネート板に取付け穴をあける

中空ポリカーボネート板はビスで直接取り付けるため、ビスを通すためのボルト穴を加工しています。使用するビスのネジ部よりもやや大きめの穴をあけています。

中空ポリカーボネートに穴をあける
ポリカに下穴

 

熱漏れシールドの出来栄えと効果は?

皆さんも経験あるだろうけども、エアコン暖房を入れても部屋の天井付近に暖かい空気が溜まってしまい、足元はイマイチ暖かくないよねってこと。これって、まあ当たり前なんだけど温かい空気は密度が低く、冷たい空気は密度が高いから冷たい空気は下へ下へと溜まり、逆に暖かい空気は密度が低く軽いから上へ上へと移動しようとする。だから、冬場の暖房ではこの自然現象を理解しながら対策をしないといけない。

人は部屋の下にいる。しかし、暖かい空気は上に逃げる。このミスマッチが起きてしまう。だから、サーキューレーターで部屋の空気を混ぜることで分離してしまう上に留まる暖かい空気と、下に留まる冷たい空気を均一にするイメージなんだよね。

では、今回製作した「熱漏れシールド」は何かというと、ダイニングテーブルに設置したセラミックヒーターからでる暖かい空気は当然上に逃げようとする。その上に逃げようとする暖かい空気をできるだけ低い位置に留めようという考えなんです。そして、テーブル下に暖かい空気を留めることができれば、部屋の隅々まで温めるために余分なエネルギーを使わなくて済むということになります。

熱漏れシールドであったか空気を囲う
テープルの下まわり

熱漏れシールドの効果は?

さあ、それでは気になるその効果はどうでしょうか?端的に表すと「少しは効果がある。」といった感じでした。あったかい空気はすぐには逃げないで、テーブル下にある程度留まっていることは感じます。しかし、冷たい空気が下から侵入してくるため足先が暖まらないという結果になりました。

端材を利用しているため隙間あり
滅漏れ対策の完成

 

カイゼン 熱漏れシールドの拡張

今回のテーマは、あくまで端材を利用して暖房環境を改善してみたかったので高さの寸法が足りないからさらに中空ポリカーボネートを購入するのではあまり面白くない。そこで、他に利用できる材料がないか見渡してみると、以前パーテーションの扉として使っていた発泡スチロールと紙を貼り合わせたパネルを捨てないで保管してあった。それなりに、使い込んで汚れも目立つ(裏面)のだけど、断熱効果は高いはず。

以前パーテーション扉に使っていたパネルを再利用
廃材の再利用

この発泡パネルも同じように、テーブルの3面を囲うように使ってみる。端材の中空ポリカーボネートで足りなかった高さを補い、床までを仕切るようにしています。ただし、あくまで冬場限定であるため、発泡パネルは固定せずに簡単に取り外しができるようにしています。

左右の中空ポリカーボネートで左右の発泡パネルを支えて、その間に正面の発泡パネルを挟み込んでいるため簡単に倒れることはありません。(寸法をきつめにカット)

カイゼン版 熱漏れシールド
シールド追加

まとめ

気になるカイゼン版熱漏れシールドの効果ですが、これが結構いい感じです。あったかい空気が逃げないのもありますが、同時に3面からの冷たい空気の侵入を遮断(完全ではない)しているため、冷えを感じる要因である冷たい空気との接触を低減できていると感じています。

勿論、こたつ布団で全面を覆うほうがより効果的であることは明白ですが、おひとり様であればこんなスタイルもありといった感じです。あくまで「おひとり様仕様」の熱を逃がさず効率よく暖を取る方法の一つとして提案できる一品です。今回は端材と廃材の再利用となっていますが、中空ポリカーボネートでキレイに仕上げると見た目にもスッキリとなるはずです。

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iboxnj
マイペース派で、「変人」に憧れる管理人のアイボックです。必要は発明の母といわれるように、暮らしに直面する問題を一つ一つクリアする事をやっていたら、些細なものからちょっといいアイデアと思えるものまで出来ていました。そのときは必死にやっていて、気づいてなかった。いつの間にかDIYが好きになっていたようです。