皆さん、住宅用火災警報器の設置はもうお済でしょうか?
私が住む自治区消防局のサイト情報によりますと、毎年全国で6万件の火災が発生し、その中でも住宅火災による死者数は増加傾向に推移しており、平成17年には1200人を超えたそうです。
その中でも、65歳以上の高齢者が死者の半数を占めているそうです。そこで、今後、本格的な高齢化社会を迎えるにあたり、高齢者等を中心とした、火災による死亡者の一層の低減を図るため、平成18年に消防法が改正され全国一律の住宅用火災警報器の設置義務化となったそうです。
たまたま、別の商品を購入したくて行った店で、火災警報器が目に入り、なんとなく気になったのでググってみたら、住宅用火災警報器が設置義務化されていることを知りました。
それで、急遽、購入することを決めました。火災警報器を設置にするにあたり、取り付け位置すら分からなかったので、これを機に調べてみました。
住宅用火災警報器の取り付けはお済でしょうか?
火災警報器と火災報知器は同じ?
私はこれまで、火災を知らせる機器は全て火災報知器だと思っていました。今回、店頭で見たときも「火災報知器」として認識していたのですが、調べるときによく見てみると「火災警報器」と記されていることに気づきました。
検索結果をご覧ください。
火災警報器の設置義務違反だと罰則があるの?
出典:総務省消防庁HP 住宅用火災警報器Q&Aより、罰則はないそうです。しかし、「罰則が無いから付けなくてもいいのでしょうか?」
いやいや、そんなことはありません。
「大切な家族とご自身のために、住宅用火災警報器を早期に設置しましょう。」
ご存知ですか? 現在の火災警報器の普及率は?
出典:総務省 住宅用火災警報器の設置率等の調査結果
令和元年 6月1日 時点 | |
全国設置率 | 82.3% |
全国条例適合率 | 67.9% |
火災警報器の設置場所はどこ?
出典: 総務省消防庁HP 法令より 平成16年通知・通達
「消防安第220号住宅用防災機器の設置及び維持に関する基準を定める省令の公布について」より
「第一 住宅用防災警報器又は住宅用防災報知器設備の感知器を設置すべき住宅の部分に関する事項」
上記は、公開されている正式文書のタイトルです。これまでこのような法律や法令などを、自らの意思で調べることはありませんでした。今回は、いい機会かと考え、一応目を通してみました。しかし、何を言ってるのか、全く理解できないのは「私だけ」?
よくわからないので、引用しないことと致しました。もしも、興味がありましたらクリックしてみてください。
国が定める 住宅用火災警報器の設置場所 (寝室と寝室がある階段の最上部)
かわりに、先ほど紹介した、同じく総務省消防庁のサイトをご覧になり確認してみてください。基本的には、寝室と寝室がある階段の最上部ということですが、住宅の構造により取り付け指定場所が違いますので、下記サイトの図解をご覧になり確認してから、ご自宅に住宅用火災警報器を設置されることをおすすめします。
各市町村が定める 住宅用火災警報器の設置場所(寝室と階段以外の場所)
総務省からの、全国を対象としたものとは別に、あわせてご確認して頂きたいのが、各市町村の条例により、住宅用火災警報器の設置を義務づけ又はおすすめしている場所です。
この設置義務、或いは、おすすめ場所については各地域により異なりますので、対象となる市町村の条例をご確認ください。
この各市町村ごとの条例について、分かりやすい図解を掲載しているサイトをご紹介します。(●は義務 ●はおすすめ)
出典:一般社団法人 日本火災報知機工業界HPより
部屋のどこに取り付ければよいのか?
出典:一般社団法人 日本火災報知機工業界HPより
住宅用火災警報器の設置場所 | |
取付け場所 | 取付け位置 |
壁に取り付け | 天井から15~50cm以内に住宅用火災警報器が来るように設置 |
天井に取り付け | 住宅用火災警報器の中心を壁から60cm以上はなして設置 |
梁などがある場合 | 住宅用火災警報器の中心を梁から60cm以上はなして設置 |
エアコンなどの吹き出し口近く | 換気扇やエアコンなどの吹き出し口から1.5m以上離して設置 |
住宅用火災警報器を購入する前に
私はよく調べないまま、思い付きで住宅用火災警報器を購入してしまったのですが、実は住宅用火災警報器には、大きく分けて二つの種類があります。
一見すると、どれも同じように見えるのですが、煙を感知して火災の発生を知らせる煙式警報器と、熱を感知して火災の発生を知らせる熱式警報器に分かれます。
そして、設置場所により適したタイプがありますので購入の前にご確認ください。
国が消防法令で義務づけされているのは、煙式警報器
消防法令で設置義務づけらているのは、煙式警報器です。
煙式警報器と熱式警報器の設置条件の違い | |
煙式警報器 | 消防法令で寝室、階段室に設置が義務付けられている。 |
(設置場所) | 寝室、階段室、台所など |
熱式警報器 | 大量の煙や湯気が対流する場所に適している。 |
(設置場所) | 台所や車庫など |
上記資料は総務省消防庁 住宅用火災警報器 Q&A より抜粋しています。
各市町村ごとの条例により、指定された設置場所にあわせて、住宅用火災警報器をお選びください
ご自身の自治体について 市町村条例別の設置場所 にて確認の上どちらのタイプが適しているか判断して購入してください。
余談ですが、以前私がアパートの台所で調理をしていた際、火災警報器が焼き物の煙に反応し、激しく警報が鳴ってしまいびっくりした経験があります。
今、思うと、おそらく設置されていた警報器は、煙式だったのではないかと思います。ですから台所に住宅用火災警報器を設置する際は、どちらのタイプにするのかよく検討してから決められることをおすすめします。
台所に煙式警報器をつけたときは、焼き魚など煙のでる料理には、ご注意ください。
私が購入した煙式住宅用火災警報器
ニッタン株式会社
型式:KRG-1D 煙式 けむタンちゃん 光電式
機器交換目安は10年(電池寿命が10年)となっています。
煙式 けむタンちゃん 商品取説より
テスト方法
定期的に(1ヶ月に1度)警報器が正常に作動するかテストしてください。
1秒程度ボタンを押す、または引きひもを真下に引いてください。確認音「ピピッ」の後すぐに「ビュービュービュー」と警報音が鳴り、同時に表示灯が点滅すると正常です。
警報音は自動で止まります。実際の火災警報の際は確認音「ピピッ」は鳴りません。
火災の場合
煙を感知すると「ビュービュービュー」と警報音が鳴り、同時に表示灯が点滅してお知らせします。この時、確認音「ピピッ」は鳴りません。
火災の状況に応じて、火元を確認し、落ち着いて避難してください。119番へ通報するなど適切な処置をしてください。
火災警報の停止方法
火災警報中に1秒程度ボタンを押す、または引きひもを引くと「ピー」と警報音が鳴り約5分間火災警報を停止させることができます。
警報器内部に煙が残っている場合は約5分後に再び火災警報音が鳴ります。警報器内部の煙がなくなるまで火災警報を繰り返します。換気などを行い煙がなくなると、自動的に火災警報を停止し、監視状態に戻ります。
自動試験機能
警報器に異常が発生し、煙を正常に感知できなくなった場合、故障警報音がなり、同時に表示灯が点滅して、自動的に故障をお知らせるする機能です。
【煙を正常に感知できなくなると】
故障警報として約8秒間隔の故障警報音が(ピッピッピッ)と表示灯の点滅でお知らせします。
故障状態では火災を感知できません。故障警報中に1秒程度ボタンを押す、または引きひもを引くと「ピッピッピッ」と鳴ってその後約12時間、故障警報を停止させることができます。(故障警報を停止している間も火災を感知できません。)
故障警報停止中にボタンを押す、または引きひもを引くと「ピッピッピッ」鳴り、同時に表示灯が点滅して、故障警報停止中であることをお知らせします。
電池切れ警報
電池電圧が低下した場合、電池切れ警報音が鳴り、同時に表示灯が光って、自動的に電池切れをお知らせする機能です。
【電池切れを検出すると】
電池切れの警報として約30秒間隔の電池切れ警報音(ピッ)と表示灯でお知らせします。電池切れ警報中に1秒程度ボタンを押す、または引きひもを引くと、「ピッ」と鳴り、同時に表示灯が光って電池切れ警報中であることをお知らせします。
電池寿命は約10年を想定していますが、お客様の使用環境により、電池寿命が短くなる場合があります。
パッケージの写真
火災警報器 けむタンちゃん
内部の様子(電池の端子を接続する)
取付け用アダプターを外し、本体を裏側から見ています。
購入時、電池のコネクターは外されています。(上の写真)
所定の場所に設置する前に必ずおこなってください。
電池のコネクターを接続する
電池のコネクターを必ず火災警報器に差し込んでください。
住宅用火災警報器を設置しました。
階段最上部に住宅用火災警報器を取付け
台所近くの最上部
寝室の入口
寝室用の火災警報器 取り付けアダプターをビスで固定
本体をアダプターに取付け
本体をアダプターにはめ込んで取り付け完了。
取付け所要時間
取付けの作業自体は30分くらいで完了しましたが、何も知識がないところからスタートしてますので、作業に取り掛かる前にいろいろと調べるのに1日くらい時間が掛かってしまいました。
まとめ
以前、自治体の班長さんを通じて、消火器を購入したことがあったのですが、もしかしたら、その時にも住宅用火災警報器の義務化の話はあったのかもしれません。今では、その頃の事をよく覚えていません。今回、なんとなく思い付きで購入してしまった警報器が、たまたま設置義務の対象となる煙式警報器だったことに安堵しています。
それから、法律、法令といったものが、いかに一般人には解りづらいものであるかということを痛感させられる出来事となりました。
また、居住される自治体により、こんなにもルールが違う事にも驚いています。今回やっと住宅用火災警報器を取り付けた私が言うのも変ですが、設置義務化されていても罰則が無い環境では、なかなか設置率は上がらないのかも知れません。
もしも、この記事を読んで頂いた方の中に、まだ住宅用火災警報器を設置されていない方がいましたら、この機会に検討してみてはいかがでしょうか。
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